――まずは開発のきっかけについて教えてください。
モス氏:実は私はGoogleでAndroidの開発にも携わってきました。そして自分自身もスマホのヘビーユーザーです。でも、ここ数年のスマートフォンに正直あまり面白みを感じなくなっていました。端末のデザインひとつとっても、iPhoneをはじめ、どれも似たようなものばかりでつまらないなと(笑)。
そして、端末を買い替えようものなら、友人とやりとりしたメッセージや、やりこんだゲームのデータなどを、簡単には引き継げない! これではユーザーに優しいデバイスとはいえません。そこで、「世の中に、そんなイカしたデバイスがないなら、自分達で作ってしまおう」これがRobin開発のきっかけでした。
――実際に持ってみると、見た目だけでなく非常にホールド感や操作性も素晴らしいですね。
モス氏:ありがとうございます! デザインには相当こだわりました。また“Robin egg blue”と呼ばれる独特のブルーカラーは、とても爽やかで愛らしく個人的にも大好きな色です。我々は、ソフトウェア面だけでなく、ハードウェアの面でもユーザーに最高の体験を提供したいと常に考えています。
容量不足とバックアップの問題を一挙解決
――「Robin」では“クラウド”サービスを活用した、新たな機能を実現しているそうですが、具体的にはどのようなメリットがあるのですか?
モス氏:「Robin」にはNextbit OSというAndroidをベースにした独自のOSを搭載しています。これには、クラウドやAI、マシンラーニングなどの技術を活用した「スマートストレージ」と呼ばれる機能が、あらかじめ組み込まれています。このスマートストレージ機能により、本体内に保存された使用頻度低いアプリやデータ、写真などを、自動的にクラウドストレージにバックアップし、さらに本体内のデータ容量を削減してくれるわけです。
「Robin」なら、これまでのスマートフォンで課題となっていた容量不足とデータのバックアップというふたつの問題を同時に解決できるんです! また、機種変更や不慮のトラブルなどの際にも、自分のデータはクラウドにもあるので、守れるといったメリットもあります。
――自動バックアップとなると、やはり通信量が心配になります。
モス氏:そういった心配はまったく必要ありません! スマートストレージ機能は、Wi-Fi接続時で、かつ端末が充電ケーブルに接続されている時にのみ自動で動作する仕組み(初期設定時)となっています。だから通信量の増加やバッテリーが切れて途中で終わってしまう心配はありません。また「Robin」ユーザーには、100GBのクラウドストレージが無料で提供されるのですが、これは今後、容量を増やしていく予定です。