2. 新デザインはわずかに画面が広く、そして軽く
筐体については、デザインが刷新されました。従来はヒンジを閉じた状態で、手前になるほど薄くなる形状でしたが、新しいデザインはフラットです。2021年に発売されたMacBook Proシリーズもこういった形状ですので、今後の基準はこれになるのでしょう。たかが外観、されど外観。古さを感じさせずに長く運用するうえでは、新デザインのモデルを選んでおくメリットはあるでしょう。
ちなみに、重くなったのかと思いきや、スペックを見てみると1.29kg→1.24kgでむしろ軽くなったこともわかります。
また、ディスプレイサイズは従来の13.3型から13.6型へと拡大しました。ディスプレイ上部に設けられた“ノッチ”(切り込み)の存在については賛否両論あろうと思いますが、作業領域として上下幅がわずかに増えたことは素直に歓迎すべきところです。ちなみに画面輝度も500ニトへとUPしています。
ちなみにカラーバリエーションとしては、従来の「スペースグレイ/シルバー/ゴールド」という3色展開から、「スペースグレイ/シルバー/スターライト/ミッドナイト」という4色展開に変わっています。
3. カメラ画質は720pから1080pへ進化
オンラインミーティングの機会が多い昨今としては、Webカメラの画質が向上したこともうれしいポイント。M1搭載MacBook Airが「720p FaceTime HDカメラ」だったのに対し、M2搭載MacBook Airは「1080p FaceTime HDカメラ」を備えます。
macOSの秋のアップデートで、iPhoneのカメラをWebカメラとして利用できる「連携カメラ」機能の強化も予告されていますので、内蔵Webカメラのアップデートだけが強く訴求することはないかもしれません。しかし、新モデルでは、Webカメラが上位のMacBook Proシリーズと同じ解像度になったということは、知っておきましょう。
4. スピーカーやイヤホンジャックも強化された
オーディオ関連機能の強化も見逃せません。M1搭載MacBook Airでは、ステレオスピーカーが搭載されていましたが、M2搭載MacBook Airでは4スピーカーサウンドシステムが搭載されました。さらに内蔵スピーカーでドルビーアトモス対応音源の再生をした場合の「空間オーディオ」にも対応します。MacBookで動画を視聴する機会があるならば、サウンドの臨場感がUPしそうです。
ただし、MacBook Proシリーズが対応する「ハイダイナミックレンジステレオスピーカー」や「フォースキャンセリングウーファーを備えた原音に忠実な6スピーカーサウンドシステム」などと比べると、差異は残っています。
ちなみに、ヘッドフォンジャックの仕様についても、M2搭載MacBook Airでは仕様表記が「ハイインピーダンスヘッドフォンに高度に対応する3.5mmヘッドフォンジャック」へと変わっています。インピーダンスが高いヘッドフォンというのは、雑音がカットされるという特徴がありますので、映画鑑賞やゲーミング、DTMなどにおいて、有線イヤホンで音質にこだわる人ならば、恩恵がありそうです。
5. MagSafe 3と高速充電をサポート
最後は充電まわりのアップデートについて。まず、端子として「MagSafe 3」端子に対応したことがトピックです。同端子は、磁力で固定する仕組みなので、たとえば充電中のケーブルに足を引っ掛けてしまったような場面でも、MacBookから端子が外れるため、機器本体を落下させずに済むといったメリットがあります。なお、Thunderbolt/USB 4ポートも2基備えており、こちらでも充電は可能です。
続いて、充電アダプタは、標準で同梱される30Wあるいは35Wのアダプタだけでなく、別売の67Wアダプタにも対応します。この67W USB-C電源アダプタを使って高速充電を行えば、30分で50%まで充電が可能とのこと。MacBook Airを出先で長時間使い回しすことが多い人などにとって、すばやく充電できることは心強い特徴です。
<文/井上 晃>
井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter
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