我が国ニッポンは、紛れもない“災害大国”です。いや決して煽るつもりはないのですが、事実は事実。日々、地震、津波、噴火、洪水といった数多のリスクと隣り合わせで生活しているのです。
近年、防災意識は高まりつつあり、水や食料などを備蓄する人も増えていますが、クルマにまで目を向ける人はごく少数。実は災害時に大いに役立つどころか、命を救う可能性も秘めた存在でもあるのです。そんな「災害時にガチで役立つクルマ」をご紹介します。
1. やっぱり「走破性」と「車高」は重要
災害時という観点でまず求められるのは「走破性」でしょう。自宅で籠城を決め込むならいざ知らず、災害により荒れた路面を走るとなれば、やはり4WDは大前提。そこに車高の高さ(地面からのクリアランス)も加わります。
たとえ300km/h出る4WDのスポーツカーを持っていても、散乱したガレキを前に「いやバンパー割れちゃうんでちょっと…」とは言ってられませんからね。
ボディサイズに関しては、ケースバイケースかとは思います。大きく重いクルマ
は安定感がある一方で、狭い道には入りづらい。逆に小さく軽いクルマは安定感に欠ける傾向があるものの、狭い道もスイスイ入って行ける、と。
アメリカなどであれば前者が良さそうですが、狭い道が多く住宅も密集傾向にある日本では、後者の方が適しているように思えます。
以上の理由から、まず1番目にご紹介したいのは、スズキの「ジムニー」(155万5400円〜)です。
「だろうね」の声が聞こえてきそうですが、やはりジムニーは外せません。伝統のラダーフレームを採用した軽四駆最強の1台で、道なき急坂もグイグイ登り、狭い道もスイスイ駆け抜けます。
トライアル競技(まんまジャングルみたいな所を走る)で多くの人に支持されていることが、走破性の高さを証明しています。災害時は路面状況が悪い可能性が高く、ガレキを避けながら走る際には、軽自動車ならではのコンパクトなボディが有利に働きそうです。
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