発売から四半世紀!ユニフレーム「ファイアグリル」が今も多くの人に愛用される理由を探る

■丈夫な素材と安定感のある設計、独自機構でとにかく頑丈

そして何と言っても耐久性がとにかく高い。かれこれ10年ほど「ファイアグリル」のユーザーなのですが、多少の変形はありつつも壊れる気配がありません。

「ファイアグリル」ユーザーが「他の焚き火台をつまみぐいしたくなっても、壊れなさすぎて買い替えができなくて困った」なんて冗談を言ってしまうほどの耐久性の高さです。

▲脚の先端に爪がついており、四方から本体をがっちりホールド

本体には頑丈でサビに強いステンレス鋼を採用していて、とにかく丈夫。

さらに、しっかり広がる4本の脚に均等に荷重がかかる構造なので、スキレットはもちろんダッチオーブンのような重量のある調理器具を載せても、安定感ばっちりです。

またすべての鉄は、どんな素材、厚みでも、大なり小なり熱を加えると膨張します。焚き火台やBBQグリルで、この熱による膨張を逃がすことができない構造になっていると変形が起こりやすくなります。ホームセンターで特価で販売されているような長方形のBBQグリルが、使用後にねじれるように変形してしまうのはこれが原因です。

▲焚き火台やBBQグリルと熱膨張は切っても切り離せない。「ファイアグリル」は独自の構造でその影響を最小限に留める

この熱膨張の影響を少なくするために素材の鉄板を厚くするという方法もありますが、その分重量が重くなり、取り扱いが難しくなります。重い焚き火台は運ぶのも片付けるのも大変ですよね。

そんな熱膨張による変形問題を、「ファイアグリル」は独自構造で解消しています。

▲4隅に配置されたスリットが熱膨張を逃し、変形の影響を少なくする独自構造

「焚き火台本体の4隅に隙間を設けています。この隙間が熱により膨張した分の逃げ場になるため、全体が変形しにくくなります。また、この隙間は空気孔としても機能するので、効率よく燃焼させる工夫でもあります」(ユニフレーム野﨑さん)

▲流石に10年ガッツリ使うと変形も出てくるが、逆に言えば10年使ってもこの程度。まだまだ現役だ

ちなみに、ロストル(底板)は使い始めたらすぐに熱でベッコベコになりますが、心配無用。

「使用後、まだ多少熱を持っている時に、アスファルトの上で踏んでやればまた平たくなるんですよ」(前出Tさん)

ちょっとしたパワープレイでのメンテナンスですが、たしかに私もそうやって10年経ちました(笑)。

 

■安心のアフターケアでより長く、快適に使い続けられる

最後にご紹介したいポイントは、別売オプション品の豊富さです。

他の荷物を汚さずに持ち運べる専用ケースをはじめ、焚き火台に備わってると便利な機能を拡張できるオプション品がしっかりと準備されています。

「キャンプ好きの社員が実際にキャンプを楽しむ中で、商品アイデアが生まれることもあります。それ以外にも、イベントでユーザーさんと直接お話をさせていただいたり、販売店の方からいただくアドバイスも重要です。社内外問わず広く声を取り入れながら、どんなアイテムがあれば『ファイアグリル』がもっと使いやすくなるかを模索しています。オプション品にはそういった声を実現したものも多いですね」(ユニフレーム野﨑さん)

▲本体に持ち運び用のハンドルがついており、灰捨てが簡単にできるのも地味だが便利な仕様

付属の網もありますが、ヘビーロストルや鉄板を使用することで、BBQグリルとしての使い勝手もより向上します。

4~5人程度のファミリーキャンプやグループキャンプにぴったりのサイズ感なので、BBQを楽しんだあとはそのままシームレスに焚き火を楽しめます。

「ファミリーキャンプでは、焚き火に炭をいれて着火しつつダッチオーブンで一品仕込む。薪の火が落ち着いたころには、炭火が熾きてダッチオーブンの料理も仕上がるので、そのままBBQ。食べ終わってお腹が落ち着いたら、そのまま薪を焚べて焚き火を楽しめる。ファミリーだとどうしても道具が増えるので、1台で食事も焚き火も賄えるのはうれしいですよね」(前出Tさん)。

▲オプションパーツの、火ばさみなどをぶら下げられる「FGハンガー」(1980円)に、ダッチオーブンも吊るせる「FGポットハンガー」(7700円)。どちらも本体に取り付け可能でスマート

「FGハンガー」や「FGポットハンガー」は、「ファイアグリル」の脚に簡単に取り付けられるので、手軽に拡張可能です。焚き火で沸かしたお湯でコーヒーやお茶を淹れて楽しんだり、ダッチオーブンを使って遠火でじっくり調理したい場合に便利です。

また、どれだけ頑丈で優れた設計でも、長期間使い続ければ流石に不具合も生まれますが、そんなときのために、ユニフレームは「ファイアグリル」に限らず交換パーツを準備してくれています。

▲気づいた時になくなっているパーツNO.1の脚先端の樹脂キャップ「ファイアグリル スタンドキャップ(4個組)」(990円)も交換パーツとして用意されている。いい機会だから交換しようかな…

*  *  *

焚き火台としてもBBQグリルとしても使用できる優れたアイテムで、その組み立てや使用は非常にシンプル。耐久性も高く、長期間にわたって使い続けることができる。さらに豊富な別売オプションで、自分の使い方や好みに合わせてカスタマイズまでできちゃうユニフレームの「ファイアグリル」。

既にお使いの人は、ぜひ擦り切れるまで使っていただきたい(何年かかるか分かりませんが)。そしてこの記事で始めて知ったという人はこの機会にぜひ!

>> ユニフレーム

 

>> [連載]The ORIGIN of the CAMP GEAR

<取材・文/山口健壱

山口健壱(ヤマケン)|1989年生まれ茨城県出身。脱サラし、日本全国をキャンプでめぐる旅ののち、千葉県のキャンプ場でスタッフを経験。メーカーの商品イラストや番組MCなどもつとめる。著書に「キャンプのあやしいルール真相解明〜根拠のない思い込みにサヨウナラ」(三才ブックス)

 

 

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