幻のシール『謎のジパング伝説』って覚えてる?中野にある「謎の店」とのコラボで復活するぞ!

■グラフィティアートとレトロポップなイラストとのギャップにグッとくる!

森田 米澤さんから頂いたデータをモノクロの線画にして、ロゴはマイメンで自作シール作家であるユリ・ゲ郎くんにお願いしました。彼は僕と同い年で、自作シール界隈の中でもアートとしてのアプローチが際立っており、異彩を放っている存在なんですよね。ヨンパチ(48mm四方の正方形を指し、『ビックリマン』など、おまけシールの定番サイズ)のフォーマットからいち早く抜け出したすごく好きなアーティストで、グラフィティのストリートカルチャー的空気感も説明せずとも理解してくれるなって。

▲コラボアパレルのメイングラフィック。グラフィティアート調にデザインされた『謎のジパング伝説』ロゴは、その名も“謎のジパング伝説グラフィティ”。手掛けたは、森田さんのマイメンであるユリ・ゲ郎氏

―グリーンハウス絵×グラフティアートというと、2000年に発行された『MONSOON EP』のヘッドロココの線画×グラフィティロゴがデザインされた表紙を思い出します。

森田 ルーツはやっぱりソコなんですよね。ユリ・ゲ郎くんと最初に飲んだ際にも、その原体験によって、“おまけシール=格好イイ”と価値観が180度変わったみたいな話になって。彼もめちゃくちゃソコに共感してくれて、「彼なら間違いない!」と確信し、今回の話に繋がったと。

―なるほど。スケシン(スケートシング。裏原宿カルチャーを表から裏から支えて牽引したデザイナー/グラフィックアーティスト)チルドレンが惹かれあったと。デザインテーマがあれば、教えてください。

森田 最近“マインドグラフィティ”といって、自分の中にある衝動をストリート的に解釈するというコンセプトでアイテムを展開していて、今回はそれを落とし込んで「黒魔王」の服を作るにあたって、「漢字とカナカナという日本ならではの文字で構築されたジパ伝のロゴをグラフィティアートにするのも格好いいよね」と話していたら、上がってきたのがあの感じで「まさにコレじゃん!」みたいな。

―グリーンハウス的には、その辺りはすぐOKが出たんですね。

森田 いえ、苦戦はしました(笑)。ですが熱意が伝えられたかどうかは分かりませんが出来る限りのプレゼンをさせて頂き、どうにかご理解を得ることが出来た結果、今回のグラフィックを使った4アイテムが実現しました。

―熱意が伝わったと。では、各アイテムについて教えてください。まずは「黒魔王TEE」。

▲「黒魔王TEE」(ブラック)7150円。フロント胸にクリアポケットを配し、ロゴがプリントされている

▲背面にはメイングラフィックがドン!と。漆黒のボディに浮かび上がる純白のイラストが実に凛々しい

▲胸には48mmシールが収まるクリアポケット。ロゴプリントが嬉しい

▲バックには“謎のジパング伝説グラフィティ”と「黒魔王」をレイアウトしたメイングラフィックがあしらわれている

▲「黒魔王TEE」(ホワイト)7150円。基本的にデザインはブラックVer.と一緒

▲背面。ボディカラーがホワイトになることで、シャープな線画がより際立つ

森田 ボディカラーはブラックとホワイトを用意しました。厚手の6.2オンス生地を使用し、“謎のジパング伝説グラフィティ”がデザインされたフロントのクリアポケットには、お気に入りのシールが入ります。バックは「黒魔王」と“謎のジパング伝説グラフィティ”の融合で、キャラクターを知らずともカッコイイと思える仕上がりを目指しました。オリジナルのTマークガムゼリー(コーラ風味)Ver.の48mmシールが付属します。

▲Tシャツには、オリジナルのTマークガムゼリー(コーラ風味)Ver.の48mmシールが付属

▲胸のクリアポケットにはこのように収まる。もちろんお好きなシールに入れ替えてもOK

―シルコレにはたまらないギミックですね。続いては「黒魔王HOODIE」。

▲「黒魔王HOODIE」1万5400円。ボディは12.7オンスのヘビーウェイト裏パイル仕様。フロントには「黒魔王」のグラフィックをプリント

▲背面には大きくシールの縁デザインのみをプリント。ユリ・ゲ郎氏の作品にも通ずるアイデア

▲縁デザインのみをプリントすることで、まるでキャラがシールから飛び出したかのようなイメージを表現

▲袖には「黒魔王」のロゴ文字を刺繍。チャンピオンのスウェットでCマークが入るのと同じ位置というのも、裏原宿世代のストリートマナー

▲フード部分には“謎のジパング伝説グラフィティ”をプリント。被っても被らなくてもクールだ

森田 ボディは12.7オンスのヘビーウェイト。通常よりも太い糸を編み込んだ裏パイル仕様で、重厚感のある佇まいながら、着心地はフンワリ。フロントには「黒魔王」。バックにはシールの縁デザインのみをプリントすることで、シールから抜け出してきたようなイメージに仕上げました。また、袖口部分には黒魔王ロゴの刺繍を、フード部分にはグラフィティロゴが入ります。

―このフード部分のプリント位置も、かなり考えられていますね。

森田 最初、天地をどっちにするかすごく悩んだんですが、フードを被っていない津常時で文字が読めた方がいいなと思ってコチラにしました。目深に被った際に良い位置にプリントがくるので気に入っています。

―そして「黒魔王CAP」も見逃せません。

▲「黒魔王CAP」6600円。年齢性別を問わず合わせやすい6パネルキャップがベース。フロントに「黒魔王」のネームロゴをプリント

▲背面は謎ロゴを刺繍したシンプルな仕上がり。ストラップでサイズ調整が可能だ

森田 グリーンハウスさん特有の立体ロゴの魅力を全面に押し出すべく、ストレートに黒魔王ロゴを配置した6パネルのキャップです。バックは謎ロゴが刺繍され、ベルトでサイズ調整も可能。

―あえてキャラをデザインしないというのも玄人好み。大人世代でも被りやすそうです。そしてコラボコレクションの最後を飾るのが、「黒魔王PINS」!

▲「黒魔王PINS」1430円。「黒魔王」が印刷されたシールと同サイズの台紙に、ロゴを1/1サイズで再現したピンズをセット

森田 これもキャップ同様に、グリーンハウスさん特有の立体ロゴの魅力をどう活かすかと考えた結果、シール実物大の黒魔王ロゴをダイキャスト製法でピンズに。キャラと名前はイジらずにセットというのが基本レギュレーションとしてあったので、その上で“謎のジパング伝説グラフィティ”と組み合わせたメイングラフィックと対になるイメージで、キャラが印刷された48mmシールサイズの台紙にセットしての販売です。これもTシャツの胸ポケットに入れて楽しめます。

―先述したフーディーのバックプリントと同様に、“ヨンパチシールから飛び出す”というギミックが一貫されています。これらはユリ・ゲ郎さん発案ですか?

森田 アパレルのデザインに関しては僕が主体で考えました。シールについては好意的な反応が多かったけれど、正直アパレルは“服としての格好良さを優先させている”デザインなので、シルコレの方々に受け入れてもらえるか心配な部分はあります。ただ、僕自身もおまけシールのカルチャーが好きでリスペクトを込めて作っているので、ジパ伝ファンと謎の店ファンの両方に気に入ってもらえたらうれしいです!

―最後に、今回のコラボコレクションの販売方法を教えてください!

森田 最初にお伝えしたように「謎のジパング伝説 -秘蔵版-」に関しては、8月8日(火)の午後8時にG×Sさんの特設サイトにて販売がスタート。これに先駆けて8月5日(土)午後13時から、謎の店で一部先行販売を予定しています。また“サンダーボックス×黒魔王”コラボアイテムは〜8月16日(水)までの期間、謎の店の店頭とオンラインストアにて受注会を開催中。謎の店の店頭にはサンプルも展示されているので、ぜひ店頭でご覧ください!

*  *  *

シルコレ界隈絶対チェック案件であるのは当然のこと、幼少期に“おまけシールカルチャー”にドップリ浸かっていた人にとっては必見のコラボレーション。8月8日午後8時を震えて待て!

>> G×S「謎のジパング伝説 -秘蔵版-」

>> THUNDERBOX

<文/TOMMY>

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