格闘家・青木真也の「ムダなきモノ選び術」【1】

-まずは、いわゆる商売道具についてお話を伺えればと思います。総合格闘技の選手が試合で身につけるものはとてもシンプルで、ショーツ、オープンフィンガーグローブ、それからマウスピースぐらいですよね。しかもグローブは団体側が用意するもの。青木さんが一番こだわっているのは、何になるのでしょうか。

 

青木真也 試合で使うものではないんですが、一番気を遣っているのはヘッドギアですかね。荷物になるので練習場所のジムに置いてあるものを使う選手も多いんですが、僕はちゃんといいものを買うようにしています。

基本的にはウイニングのものですね。ヘッドギアはカラダへのダメージを減らすために大切ですし、バッティングで額や目尻が切れることを防げます。ヘッドギアをしないで打撃のある練習をする選手もいますけど、練習中のバッティングでケガをするっていうのは僕の中では極力回避するべきことなんですよ。

 

ーヘッドギアとは違い、試合で身につけることになるオープンフィンガーグローブは、どうなのでしょうか。

 

青木 壊れないってことですかね(笑)。僕は結構早い段階で新しいものに変えるほうだと思います。グローブは使い込むと柔らかくなって、自分の手にも馴染んできます。その分動かしやすくなるものなんですが、それはあえて避けるというか、馴染まなくていいと思っているんですよ。

いまは「ONE FC」が主戦場ですが、去年の年末は「RIZIN」という日本のプロモーションでも試合をしました。団体が違えばグローブも違う。グローブを用意するのは団体側。基本的には毎試合新しいものを使うことになります。慣れたものを使い過ぎて試合のときに違和感があったら良くないというか、グローブなんか何でもいいよっていう状態じゃなきゃダメだと思っているんですよね。

ヘッドギアのメーカーにはこだわっても、オープンフィンガーグローブのメーカーにはこだわらないっていうのは、僕の中では理に適っているんですよ。

練習用のオープンフィンガーグローブに求めるのは耐久性の高さ。ある程度使ったら新品と交換するそう。

練習用のオープンフィンガーグローブに求めるのは耐久性の高さ。ある程度使ったら新品と交換するそう。

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