「運動不足」や「不眠」の解消に役立つ王道スマートウォッチ5選

1. Apple Watch Series 9

大前提として、スマートウォッチは、基本的にスマートフォンとペアリングして利用するデバイスのため、所有しているスマートフォンによって、選ぶべき端末の優先度が変わってきます。

iPhoneユーザーがまず検討すべきはApple製のスマートウォッチである「Apple Watch」シリーズです。理由は、Apple製品同士でOSレベルの連携機能が備わっており、Apple Watchを装着していれば、連携したiPhoneやMacなどの生体認証をパスできるなど、日常的な使い勝手に関してもメリットが生まれるから。同様に、「メッセージ」など、iPhoneで見慣れているアプリをそのままウォッチ側で利用できることも見逃せません。

Apple Watch Series 9

▲「Apple Watch Series 9」(画像出典:Apple ニュースルーム)

このApple Watchシリーズには、24年4月下旬時点において、主にアウトドア向けモデルの「Apple Watch Ultra 2」、スタンダードモデルの「Apple Watch Series 9」、廉価モデルの「Apple Watch SE 2」という3モデルが展開されています。この中でのオススメは23年9月に発売されたスタンダードモデルの「Apple Watch Series 9」(Apple Store価格:5万9800円~)です。

理由は、
(1)基本的に筐体に尖った箇所がなく、就寝時にも使いやすいこと
(2)皮膚温を利用し女性の周期的体調変化の予測精度を高められること
(3)常時表示ディスプレイやダブルタップジェスチャーなど、SE 2では利用できない多くの機能を備えており、購入時のワクワク感があること

なお、2台持ちや特殊なハック的運用を除く場合、基本的にAndroidユーザーがApple Watchを使うことはできません。Androidユーザーの場合には、後述する機種などを検討した方が良いでしょう。

 

2. Galaxy Watch6

Galaxyユーザーならば、サムスン電子ジャパンが23年9月に発売した「Galaxy Watch6」シリーズ(Samusungオンラインショップ価格:5万160円~)をチェックしましょう。特に「Galaxy Z Flip5」などの折りたたみ端末を利用している場合、フレックスモード(少し折り曲げて立てかけられる状態)で、ウォッチ側からカメラコントローラーを操作できるといった連携機能が使えます。

Galaxy Watch6シリーズ

▲「Galaxy Watch6」シリーズ(画像出典:Samsung プレスリリース)

また、Galaxyユーザーでなくとも、Android 10以上のOSには対応しているので、Androidユーザーならば積極的に選択できる端末でもあります。一方、iPhoneとの互換性はありませんので、注意してください。

Galaxy Watchシリーズのユニークなポイントは、体組成測定機能を搭載していること。簡易的な測定ではあるものの、搭載した生体インピーダンス法(BIA)センサーを使って、骨格筋量(kg)や体脂肪量(%)の数値を場所やシーンを問わずに測定できるのは、運動習慣のモチベーション維持につながるはずです。

なお、Galaxy Watch6では、シリーズで始めてFeliCaチップを搭載。電子マネーを使った非接触型決済などが利用できるため、設定を済ませておけば予備財布のような活用もできます。

 

3. Amazfit Balance

一方、スマートフォンのOSがiOS、Androidを問わずに、普遍的に利用できるスマートウォッチブランドも数多く存在します。そのなかからウォッチ型の製品を1つピックアップするとしたら、23年10月にZepp Health Corporationが発売した「Amazfit Balance(アマズフィット バランス)」(公式オンラインストア価格:3万9900円)に注目です。

Amazfit Balance

▲「Amazfit Balance」(画像出典:Zepp Health Corporation プレスリリース)

実は、日中の活動量や、睡眠の質、心拍数の値、体温の変動などのそれぞれの単体のデータは、ユーザー視点で個別に読み解くのが難しい指標でもありあす。それらを複合的に見て、自分の体調がどういう状態か判断するのは、ある程度ヘルスケアの知識に精通した方でないとできないことでしょう。

しかし、「Amazfit Balance」では、活動量や睡眠、ストレスの値など、複数の指標を統合して「レディネススコア」という数値で表してくれます。このスコアは休息を取るための目安にもなるため、「健康習慣のために始めた運動・トレーニングをやりすぎて故障する」という本末転倒な事態を防ぐのにも役立ちます。

さらに、先述したGalaxy Watch6と同様に体組成の測定機能も搭載していることは、これまた見逃せません。これから運動の頻度を高めて、積極的に生活習慣の改善をしたい人ならば、チェックして損のない一台だと言えます。

 

4. POLAR IGNITE 3

もし「睡眠の質を高めたいのに、結局何をしたら良いのかわからない」という人がいたら、ポラール・エレクトロ・ジャパンが22年11月に発売した「POLAR IGNITE 3(ポラール イグナイト スリー)」(公式オンラインストア価格:5万3900円~)がヒントになるかもしれません。

POLAR IGNITE 3

▲「POLAR IGNITE 3」シリーズ(画像出典:ポラール・エレクトロ・ジャパン プレスリリース)

その理由は、同製品における「SleepWise 体内リズムガイド」という機能において、日中の活性度がわかる「日中活性ガイド」の表示をウォッチの画面で確認できるから。良い睡眠を取るには、「寝よう寝よう」と思うだけでなく、日中の適切なタイミングで活動量を増やすことも重要。こうしたを前提を踏まえてつつ、体内リズムを整えるための活動をアドバイスしてくれるウォッチなのです。

もちろん、「睡眠・自律神経分析機能」機能として、睡眠を詳細に分析し、推奨される入眠のタイミングも指定してくれます。

なお、同シリーズの特徴としては、リストバンドを含めた状態の重量でも、30g台という軽量さを誇ることも挙げられます。ランニング・ジョギングなどを始めたい人で、とにかく軽いウォッチを探しているという人にとっても注目の一台となるでしょう。

 

5. HUAWEI band 9

iOS、Android共通で使える端末で、なおかつ安い端末が欲しいという場合には、王道のスマートウォッチではなく、一部の仕様や画面サイズを抑えつつ、低価格帯での展開を実現させている“スマートバンド”の類に目を向けてみるのもアリかも。そんなスマートバンド市場における今春に登場した注目モデルとしては、24年4月に発売された「HUAWEI Band 9」(公式オンラインストア価格:8580円~)があります。

HUAWEI Band 9

▲「HUAWEI Band 9」(画像出典:ファーウェイ・ジャパン プレスリリース)

1万円を切る価格ながら、ストラップバンドの素材には、固めのシリコンやTPUではなく、他社の上位モデルでも使われているような「フルオロエラストマー」を採用しているモデルが選べることがポイント。ケース部の重量も約14gしかないため、軽量さの面でもトップクラスです。つまり、安いのに着け心地が良く、長時間装着してライフログを記録しやすい製品と言えます。

先述してきたような競合のスマートウォッチと比べると、サイズ1.47インチの縦長なディスプレイは表示領域が限られますが、睡眠管理や歩数・活動量の確認などを主用途とするならば、特に問題はないでしょう。

睡眠モニタリングに関しては、入眠と目が覚めた回数の識別精度が向上していることを謳い、さらに睡眠時の心拍数・血中酸素レベル・呼吸数、睡眠習慣改善のためのアドバイスなども確認できることがポイント。睡眠中の呼吸の乱れを検知する機能も備えています。

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それぞれの製品に対して、本稿で紹介できた特徴は、ごくごく一部に限られます。気になった製品があった場合には、ぜひメーカーの公式サイト等で、詳細な特徴を確認してみてください。

>> 【スマートウォッチの選び方 2024】

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X

 

 

 

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