これまで単気筒、2気筒、3気筒エンジンのバイクについて、それぞれ取り上げてきましたが、この流れで4気筒のバイクを取り上げないわけにはいきません。
長くハイパフォーマンスマシンの代名詞的な存在であり、日本製バイクが得意とするパワーユニットでもありました。また、高回転域での官能的なサウンドでファンも多いエンジンでもあります。
各社のフラッグシップに当たるスーパースポーツ(SS)マシンには4気筒エンジンを搭載するものが多く、1000ccクラスでは200PSを超えるものも珍しくなくなっています。また、輸入モデルにも4気筒マシンが増えていて、かつてのような国産車の独壇場的なカテゴリーではなくなっています。
ただ、今後排出ガス規制が進めば、こうしたハイパワーなSSは姿を消してしまう可能性が高いとも言われています。そんな中で“今乗っておくべき”国産の4気筒マシンをピックアップしてみました。
■“中免”でも乗れる4気筒をラインナップするカワサキ
近年の4気筒マシン復権の立役者といえるのがカワサキ。250ccクラスに「Ninja ZX-25R」、400ccクラスには「Ninja ZX-4R」を投入し、普通二輪免許で乗れる4気筒マシンをラインナップしています。
過去のレーサーレプリカブームの頃は、このクラスも高性能な4気筒エンジンが当たり前のようになっていたので、他メーカーにも追随してほしいという声は多いですが、今のところその動きは見られません。
もちろん、カワサキは大排気量車にも4気筒エンジンをラインナップしています。「Z900RS」や「Ninja1000SX」、スーパーチャージャーを搭載した「Ninja H2」シリーズも4気筒。リッターSSの「Ninja ZX-10R」やアドベンチャーの「ヴェルシス」シリーズも4気筒エンジンなので、ラインナップの豊富さが感じられます。
そんな中で、個人的に“今乗っておくべき”と感じるのは「Ninja ZX-6R」。
636ccの並列4気筒エンジンはラムエア加圧時で128PSを発揮。レース譲りの前後サスペンションはフルアジャスタブルで、車両重量は199kgと俊敏な走りが味わえます。トラクションコントロール機構やクイックシフター、ABSなどの電子制御も充実していて、4気筒の爽快なフィーリングを堪能するのをサポートしてくれます。
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