D.I.Y.で仕上げた自作のアイディアガレージ【Garage Life】

■「自分の手で満足したガレージを建てる」が実現したクルマの保管スペース

▲ダットサン620には、なんとリアのフレームを改造してフォルクスワーゲンのエンジンが搭載されているカスタムカー。まさに既成概念にこだわらないのがカスタマイズの自由なところ

▲ガレージの裏側を拝見するとブロックが詰まれ、カーポート時代の面影が残っている。ブロックを活かして木製の柱を立ててモディファイさせた

▲カーポートの支柱を鉄骨で強化することで壁面を造作していったガレージ。高所の作業は脚立とフォークリフトを使った難儀した作業

さてガレージが完成してオンデュリンの裏側が黒いため暗かったのでのちにOSB鋼板を貼って壁面を造作するなどガレージは年月とともに進化を遂げている。中2階にはクルマのパーツを保管するための収納スペースがあり木造の階段により行き来ができるなども工夫している。親子でクルマに携わっている仕事をしていることから、溶接技術などの特殊な作業ができるもTさんの強み。

基本はホームセンターで購入している部材と、電動ドリル、電動ノコギリ、コークスクューで完成させたガレージ。このスペースはTさんにとっては自分で自作した満足感と、これらの夢、カスタムカーを産みだす場所となった。今後の夢を聞くと、まずはダットサン620にVWエンジンを積んだカスタムカーを完成させること。そしてVW をベースにしたVOLKS RODの製作をしたいとのこと。クルマのカスタマイズの世界の固定概念を壊すクルマを生み出すのが夢と語る。このガレージから生まれるカスタムカーがデビューするのを楽しみに待っていたい。

▲木製のフレームに2×4材を組んだガレージシャッター。塗料を塗ることで明るいおしゃれなガレージドアを演出している

▲ハイトのあるVW タイプⅡはガレージの外にて保管。カーポートの高さ3600mmに対して半分の1800mmをガレージの開口としていることが分かる。ガレージのサイドに付けられたドアは、人工芝を貼るなど目立たないように。ガレージの前にもクルマが出入りするためのスロープが設けられた

▲ガレージのシャッターは鉄骨で枠組みをつくり2×4との組み合わせ。モーターにはウインチを活用。自動では止まらないので、必ずSTOPを押すことが重要だ

▲ガレージに採用されたライトはホームセンターで販売している工事用のライトを加工。ほか、スポットライトも用意している

▲ガレージに設けられた窓にはセキュリティを兼ねてアイアンで造作した格子を設置。これもTさんのアイディア

▲ショーケースにディスプレイされたのはラットフィンクのソフビやJADTOYSのローダウンされたミニカー。そして壁面にはVWやミニトラックのホットウィールと徹底したディスプレイ

▲内側に貼られたOSB鋼板は柱のブレスをうまく避けて加工。コースレッドを使って固定されている。電動ドライバーがこのガレージには必需品

▲古材を使うことで、板が大きく反ったりしないように考えたものの湿気などの収縮があり多少隙間が空くことも。床を貼る作業が一番苦労したそうだ

■OWNER'S CHECK

▼一番気にいっているところは?
自分で頑張ってはった床は雰囲気がよくて想像どうり。またアメリカのバックヤードのような壁面のディスプレイにも満足している

▼ちょっと失敗したところは?
シャッターに設置した窓はなくてもOKだったかもしれません

▼次の夢はなんですか?
ダットサン620を仕上げて、カスタムカーが集まるショーにデビューさせたいと考えています

PLANNING DATA
所在地:長野県伊那市
家族:1人
敷地面積:約200坪
ガレージ面積:約55㎡
竣工:2017年4月
外装仕上げ:オンデュリン
内装仕上げ: OSB合板
愛車:
1978年式ダットサン620
1967年式ダットサン521
1976年式VW タイプ1

(『Garage Life』vol.99の記事を元に構成しています)

<取材・文/石原淳、写真/石河正武>

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