1958年に登場し、現在までに世界中で1億台を超える累計生産を誇る日本のモビリティの代表・スーパーカブ。2018年以降、スーパーカブC125(以下C125)、またカブと同じ横型エンジン搭載のモンキー125といった新設計モデルがリリースされ、2020年には往年のモデル、ハンターカブをモチーフにしたCT125・ハンターカブ(以下、CT125)が登場。また、2022年には同じく横型エンジン搭載のダックス125も登場するなど、カブにまつわるニュースがここ数年賑わせてきました。
一方、2025年の排ガス規制強化に伴い50ccモデルとしては66年の歴史に幕を閉じる格好になるラストモデル・スーパーカブ50・Final Editionが発売されるなどが注目を浴びるなど、ここにきてまたカブを巡っての様々なニュースが飛び交っています。
言わば「スーパーカブ転換期」「スーパーカブ百花繚乱期」のようにも思える今ですが、筆者個人的には、「こんな時期だからこそシンプルなスーパーカブやクロスカブを落ち着いて楽しみたい」と思うのも正直なところ。様々なモデルごとの特長を前に、やっぱり「日常的に乗るバイク」としてはシンプルなほうが良いなと改めて実感しています。
■スーパーカブ110の「目立ちすぎない」ちょうど良さ
というわけでここからはスーパーカブ110とクロスカブ110に注目していきます。
まずスーパーカブ110は、前述の通り、スーパーカブ50が生産終了になった後も生産が継続されるモデルで、以降は最もシンプルで乗りやすい万能モデルになることでしょう。世界中に親しまれ、日本の原付市場を切り開いたスーパーカブ50生産終了以降、このスーパーカブ110こそが本来のDNAを継承することになると思います。
例えばC125、CT125などは完成度が高くスポーティな印象もありながら、こだわり強めのハイスペックモデルでもあるため、街中でよく目立ちます。信号待ちなどで同車種と隣合わせになった際、お互いに意識しあったりして、なんだかきまりわるい気持ちになるかもしれません。
それを思うと、筆者のような「さほど街中で目立ちたくない」ユーザーにはややハードル高めに感じるところ。そのため、普段使いの「日常的に乗るバイク」としてはやはりシンプルなスーパーカブ110が「ちょうど良い」と感じるのが、筆者個人的な思いです。
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