【趣味カメラの世界 #11】
ここ数年、若い世代の人達の間でフィルムカメラが再び注目を集めています。アナログカメラ世代ではないからこそ、そのレトロで独特な雰囲気が新鮮に映り、心を惹きつけるのかもしれません。今回は、そんな“エモい”写真が手軽に撮れるレンズにフォーカス。フォトグラファーの田中さんに、その使用感をレビューしていただきました。
執筆者:田中利幸(たなかとしゆき)|ファッション誌などでブツ撮りやポートレートを中心に活動するフォトグラファー。カメラ・ガジェット好きで自身で運営するブログ「Tanaka Blog」において、カメラやガジェットに関するちょっとマニアックなことを書いている
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本連載では、これまでカメラ本体を中心に紹介してきました。カメラ本体選びは楽しいですが、せっかくレンズ交換式のカメラを使うなら、レンズを変えて遊び心をプラスしたいところ。
今回は、ノスタルジックな雰囲気を手軽に楽しめるPolarPro(ポーラープロ)の「LightLeakレンズ 28mm」(2万2000円)を紹介します。
■軽量&コンパクトで高級感もある。「LightLeakレンズ」がいつもの相棒に個性をプラス
レンズは手のひらにすっぽり収まるコンパクトなサイズ感に仕上がっています。
フロント・リヤキャップが付属し、レンズ単体の重量は約158gと非常に軽量です。
レンズの本体は大部分がアルミ製で、軽量ながらもしっかりとした作りが特徴です。対応マウントは、SONY Eマウント、Canon RFマウント、Nikon Zマウント、Fujifilm Xマウント、Lマウントの5種類が用意されています。今回は、手持ちのα7CIIに合わせるため、SONY Eマウントのモデルを借りました。
写真を見ても分かる通り、このレンズにはマウント部に電子接点がありません。
そのため、カメラ側でレンズが装着されていると認識されません。使用するには、カメラの設定で「レンズなしレリーズ」を許可する必要があります(設定方法はカメラの機種によって異なりますので、取扱説明書などをご確認ください)。
コンパクトなソニーの「α7CII」との相性は抜群です。カメラレンズとしては珍しい色味が採用されており、シンプルなデザインのα7CIIに程よいアクセントを加えてくれます。
カメラとレンズを合わせて約650gと軽量で、散歩しながらの撮影にも最適な組み合わせです。小型のカメラとレンズは街中でも自然に馴染みやすく、一眼レフカメラでの撮影に対する心理的なハードルも下げてくれます。
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