2)メインブランド(大容量)→ サブブランド・オンライン専用ブランド
続いて、MNOのサブブランドやオンライン専用ブランドを駆使する場合、どのくらいの費用が抑えられるのかチェックしていきましょう。
通信量は使い放題でこそありませんが、30GB程度が使える選択肢があり、狙い目です。特殊な使い方をしなければ、これで十分という人は多いでしょう。
例えば、NTTドコモのオンライン専用ブランドである「ahamo」では、月2970円で月30GBを利用できます。
同様にauのサブブランドとしての位置付けになる「UQ mobile」では「コミコミプラン+」として月3278円で月33GBが利用でき、1回10分以内の国内通話し放題サービスもセットになっています。
ソフトバンクのサブブランドである「ワイモバイル」の「シンプル2 M」プランでは、月4015円で月30GBを利用できます。こちらはWi-Fiを導入した場合のセット割や家族割による割引と、PayPayカードでの支払いをした場合の割引を適用することで、月2178円(おうち割光セットの場合)や月2728円(家族割引を適用した場合の2回線目以降、一回線目は月3828円)まで下がることも見逃せません。
また、ソフトバンクのオンライン専用ブランドである「LINEMO」の「ベストプランV」も月2970円で月30GBを使えます。
こうした乗り換えは、さほど複雑な計算も必要なく、シンプルに料金を抑えつつ、大容量プランの使い勝手をなるべく維持できるのがメリット。特に、通話を利用する頻度が高い人はUQ mobileの「コミコミプラン+」が、ソフトバンクユーザーの場合、家族割やSoftbank Airとのセット割を利用できるワイモバイルの「シンプル2 M」が、魅力的に感じそうですね。
3)メインブランド(大容量)→ 格安SIM(大容量プラン)
スマートフォンや通信プランに対する知識がある程度ある人ならば、攻めの一手として、思い切って格安SIMの中〜大容量プランに乗り換えるのもアリでしょう。こちらも20GB〜50GBなどのデータ通信が使えます。
ただし、通信網が混雑する時間帯には通信速度が遅くなることもあるので、その点は理解したうえで契約する必要があります。
例えば、日本通信SIMの「合理的50GBプラン」ならば、月2178円で月50GBを利用可能。同プランでは、通話5分かけ放題または月70分無料通話のどちらかが使えることも魅力です。こちらはNTTドコモの回線網を使用しています。
また、音声通話に対応したIIJmioの「ギガプラン」ならば、月1800円で月20GBを利用できます。使用している回線網としては、NTTドコモの「タイプD」と、KDDIの「タイプA」の2種類を選べます。こちらも1回5分の国内通話かけ放題が付帯しているプランです。
もしソフトバンク系の回線が良い場合には、mineo(マイネオ)の「マイピタ」プランも候補に。こちらは月2178円で月20GBが利用できます。
■まとめ
最後にまとめを。以上のように、もし“割引や還元の条件を全て満たせる”という理想的な条件下で検討した場合、最安の料金を整理すると下のグラフのようになります。
具体的には、メインブランドのポイ活向けプランや、サブ・オンライン専用ブランドの30GBプランを選択することで月1000〜2000円前後の負担減が狙えます。さらに、格安SIMの20GB〜50GBプランへ乗り換えることで3000円前後の固定費削減が狙えるでしょう。
また、それぞれどんな人に向いているのかを整理すると、以下のようなポイントが挙がってきます。
(1)ポイ活向けプランは、指定の支払い方法を活かした還元を満額もらえることが前提になるので、家族単位での支払いを担っている人向け。
(2)サブブランド・オンライン専用ブランドは、家族割引の対象にはならないことがあるものの、家族割の人数カウントの対象にはなることがあり、家族から独立して一人暮らしをしているような単身者でも家族に影響を与えずに狙いやすい。面倒な計算も不要。
(3)格安SIMは大幅な節約が期待できる反面、SIMロックの有無や、対応周波数帯のチェックを踏まえた機種の調達、APNの設定、MNPの手続きなど、やや専門的な前提知識を理解しておく手間がかかる。また、混雑時には通信速度が影響を受けやすい傾向があるので、スマートフォンの扱いになれた中〜上級者向け。
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なお、本稿で解説した内容には、細かい条件や数値など具体性に乏しい部分も多くあります。ただし、情報過多のなかで、何か引っ掛かりにはなってくれるはずです。
そのため、大まかに「変えるならこれかこれが良さそうだな」と狙いがつけられたらOK。あとは具体的に各々の家族構成で、より適したブランド・プランを絞り込めるよう、公式サイト等で詳細をチェックしてみてください。
<文/井上 晃>
井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X
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