【会社案内】なんでも貸します!DMM.com「いろいろレンタル」はどんなサイト?

TVCMでお馴染みの企業「DMM.com」では、オンラインでのDVD/CDレンタル事業はもちろん、AKB48の動画配信・電子書籍販売・英会話・FX/CFDなど、多岐に渡る事業を展開しています。今回、その中でも今人気の「いろいろレンタル」サービスについて話をお聞きするべく、「DMM.com」に突撃取材を敢行。その人気の秘密に迫ります!

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場所は東京・恵比寿。到着すると、きれいなエントランスときれいなお姉さんたちにお出迎えしていただきました。フフフ、デキるサラリーマンになった気分。さっそく打ち合わせスペースに通してもらうと、オフィス中はすごく広くてオシャレ! 巨大モニターの前では説明会なども行われるそうです。窓辺の一室で待機していると、恵比寿の街が一望できる開放的な眺め。どんどん自分がデキる男だと増長してきましたよ~。

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いい感じに舞い上がってきたころ、本日の担当者様が。お話を聞かせていただけるのは、レンタル事業部・副事業部長の青鹿敏明さん(左)とマーケティング本部の勝野実さん(右)です。さあ、洗いざらい「いろいろレンタル」について話してもらいましょうか(偉そう)。

■「いろいろレンタル」はどんなサイト?

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「いろいろレンタル」webサイトより

――本日は「いろいろレンタル」についてお話を聞かせてください。さっそくですが、このサービスで扱われている種類はどれくらいなのでしょうか?
「今、扱わせていただいているのは4100種類ですね(2015年6月)。カテゴリとしては、ファッション・AV家電/カメラ・生活家電/ホーム・ベビー/キッズ・PC/オフィス・旅行・ホビー/季節もの・スポーツ/アウトドア・ゴルフ・乗り物があります。最初はここまで多くはなくて、いわゆる日常の生活の中で使うものを中心にやっていたんですね。しかし、その中で少しずつ“試したい需要”でモノが一気に増えてきました。今、このサイトには、『普段使いたい物』と、『試したい物』が両立しています」

――なるほど。サービスを始められてどのくらいでしょうか? また、他のレンタルサイトとの差別化はどのようにお考えでしょう?

「開始が2010年です。弊社は取り扱うアイテムこそ増えていますけれども、こういうレンタルサービスは専門的に何かを貸すサイトが強いですね。弊社の場合、DMMの中で総合的にいろいろな物を貸すという『デパート』みたいな立ち位置です。ただ、その時そのタイミング、時代の流れで変わるモノも借りられます。“セットレンタル”のプランも要望が高い。今後進めたいと思っているサービスです」

――どんな商品が人気なのでしょうか?
「『普段使い』でいうと、家にあると邪魔なスーツケース。『試したい』でいうと、ドローン、アップルウォッチ、ロボット掃除機のルンバ、ふとん掃除機のレイコップ。買う前に一回試したいというのが多くて、どちらも同じぐらい出ています。また『その時にしか使わないモノ』があるんですね。お宮詣りとか、お正月の杵臼とか。人気といっても、時流で変わるもの、季節で変わるものがあります」

 

■レンタルサービスの戦略と仕組み

――レンタルシステムはDVD/CDのノウハウを転用しているのでしょうか?
「おっしゃる通りで、“モノを貸す”“帰ってくる”というスキームが、DVD/CDで出来上がっていたので、これをいろいろなモノに置き換えています。ちょっと異なるのが、ファッションです。これだけは別工場、別倉庫で管理していて、お客様から帰ってきたときにクリーニングまで仕上げて次に備えています。クリーニングの部分を事業に入れると採算が合わないので、やらない会社が多いらしいんです。ただ、弊社は倉庫で関係のあった会社が、もともと着物のクリーニングをやっている倉庫だったんですね。だから、洋服のシミなんてお手のものというか。低コストで回せるので、そこで実現できたのは大きかったですね」

――DMM全体において「いろいろレンタルサービス」という事業は、どういった位置付けになるのでしょうか?
「弊社全体で見ると、AKB48から動画・アイドル・オンラインと、サイト全体で見るとユーザーは8対2で男性が多い。そして、メイン層が30~40才くらいですね。しかし『いろいろレンタル』に関しては、女性6男性4くらいで、女性の方が多い唯一のタブサービスなんですよ。よりDMMのイメージを一般化させることに貢献している、という位置付けになっています」

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「いろいろレンタル」webサイトより

――女性に人気のあるアイテムはなんでしょう。また年齢層はどうですか?
「お子さんがいて、入学式とか卒業式でドレスを借りたいというのが一番多いですね。女性の若いユーザーを取り込もうと思って始めたんですけど、割と20代後半から40代後半ぐらいまでの幅広い女性層がつかめたという感じです」

――モノを選ぶ時も女性目線で目利きをしている?
「さまざまな目線を入れるようにしていて、若い女性もスタッフに含まれています。彼女たちはストレートに意見を言うので。われわれオジサンが選んだものに「そんなのダメ」と言うものは、本当に出ないことも多い(笑)。われわれが「ん?」と思うけど、彼女たちがイイと言ったモノの人気が出ることもあります。トップダウンで決めず、数人のバイジングしているメンバーで、常に情報を集めています」

――ユーザーに提案するようなコンテンツもありますか?
「例えば主婦の方向けなどに、『こんなのやってるんだ』と思わせるために、“梅雨時期のための家電特集”のような企画も入れています。“新生児や子ども”をテーマにした企画では、一回しか着ないのでお宮参入りの着物はここで借りちゃえばいいやとか。連動するようにPRしていこうとは考えています」

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「いろいろレンタル」webサイトより

――扱う商材は企業側からのアプローチが多いのでしょうか? DMMからのアプローチが多いのでしょうか?
「弊社からのアプローチが多いです。最近になって企業様からも増えてきた感じですね。結構大きな会社様から、ベンチャーに近いような会社様まで、販売前に『ここでレンタルで試させて欲しい』というような需要が、最近になって出てきました」

■汚れやキズも大丈夫?

――発送する場所や保管場所は決まっていますか?
「ファッションは新潟県で、それ以外は石川県からの発送となります。何かトラブルがあったときは、すべて弊社とユーザー様との間で解決しています。やはりレンタルということで、破損などはつきものですね。現状、明らかな故意の破損以外、費用を頂いていません」

――汚れやキズがあっても大丈夫なのですか?
「倉庫に届いた品物で、『これはやりすぎ』というモノは、お客様に連絡を差し上げて、お支払い頂くこともあります。基本は壊しても汚しても大丈夫だよ、というのをウリにしていますので、細かくきっちり確認することはありません」

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「いろいろレンタル」webサイトより

――一番多いレンタル日数は何日ですか?
「“そのとき需要”が多いので、1週間以内に返却される方が多いですね。1日だけ試したいとうことはないですし、ある程度余裕を持った借り方をされていると思います。本当にDVDレンタルと似ているんですよ。実際に試聴するのは2時間で、その日に見ても返すのは2週間後だったり。ご自身の生活のサイクルに合わせて利用されているのだと思います」

――モノや期間によるレンタル価格の差はないんですか?
「自動計算です。最低日数や価格の設定をしたら、延長などによる金額の上昇率は全部同じです。計算式に自動的に当て込んで、1日延びるごとに自動で増えます。タクシーみたいな感覚です」

――DVDなら新作、旧作で値段が違います。こうした価格設定はないのですか?
「今のところ、基本的に2泊・30日と、それ以上の長期レンタルしかありません。モノによって料金を期間で変えると作業的に大掛かりなものになってしまうため、対応できないという状態です。これだけ商品が増えてしまうと、1個1個の商品に個別の値段を設定するのは至難の業ですね」

■事業運営や業務内容

――本サービスに関わっているメンバーの数はどのくらいですか?
「具体的に割り出すのが難しい部分もあるのですが……。『レンタル事業部』というのは、DVD/CDのレンタルと、いろいろなレンタルを兼業していることが多いんです。ですから正確に数を出すのは難しいですね。だいたい20人くらいじゃないでしょうか。具体的に、扱うモノを決めるメンバーは5~6人ですね。東京在住の者と、石川・金沢と、加賀、この3カ所で『これいいんじゃないか』と、共有しているサーバに書き込んでネット会議のように決めています。女性と男性半分くらいで年齢層もバラバラです」

――ユーザーのリクエストで決めることも多いのですか?
「いろんなパターンがあります。例えば弊社のグループ全体でいうと2千数百人の社員がいるんですけど、社内メールで『いろいろレンタル』で扱って欲しいモノがメールで飛んできたりします。顔も見たことない人から来た情報を元に採用したこともあります」

――新商品や、スタッフも使ったことのないモノが多いですよね。ユーザーに対してどういうフォローを行っているのでしょう?
「24時間サポートセンターがあるので、ユーザー様がお困りの場合は直接電話やメールで直接お問い合わせいただいています。よっぽど専門知識が必要なモノは、最初に契約しているメーカーさんにお願いするようにしています」

――モノの寿命はどうでしょう。期間は決めていますか?
「特に決まりはないですね。本当に使用不能になる前に、ある程度古くなってレンタル頻度も少なくなったら処分します。倉庫が手狭になっていくので、決まった期間というより、倉庫のスペースとの兼ね合いで運用している状態です」

――家電など、モデルチェンジが頻繁なモノはどうしていますか?
「新モデルが出ても、旧モデルは継続します。値段は変えず、そのままです。専門知識を持った人や、最新型じゃないとダメ、という人ばかりではありませんから。試したい、その場を凌ぎたいという方が多いので、最新スペックじゃなくてもいい、ということですね。ただ、いい製品を提供したいという気持ちに変わりないので、古いモノは削除して、新しいモノを仕入れるようにしています」

――専門業者はたくさんあるなかで「いろいろ」を目指す意義はどこにあるのでしょうか?
「専門的にやったら、他にかなわないんですよ。仕入れもすごい量になりますし。ただ私たちは、『ここ(DMM)に来れば何でも借りられる』という期待が持てる事業にしたいんです。高級車レンタルもその一環で、あまり利益はありません。高級車がネットで借りられるの?という驚きを作りたいと考えています」

 

DMM.comが行う「いろいろレンタル」サービスの全容がお分かりいただけましたでしょうか。総合レンタル事業の先駆けとして、まだまだ話題をさらいそうなコンテンツ。最後に、今後の動向について聞いたところ、「新たな計画を進めているところですが、今は言えません!」とのこと。要望があれば、問い合わせておくと採用されるかもしれませんよ。

【企業データ】(2015年6月時点)
会社名:DMM.com
サービス名:いろいろレンタル
サービス開始時期:2010年
いろいろレンタル取り扱いアイテム数:4100種類(2015年6月)
事業参加人数:約20人

(取材・文/三宅隆)

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