ここまで様々なトイキャラネタを見てきましたが、まさにフクタケ氏の言う通り、ガチガチにマーケティングされたような現代のモノにはない「チャーミングさ」がそこにはあるような気がします。そして、企画者やデザイナー個人の趣味がストレートに反映されていたからこそ、時に今ではあり得ないような斬新(無茶?)なプロダクトも成立したのでしょうね。
DJフクタケ「レコードなんて特にそうで、ちょっとでもウケそうなら勢いで出しちゃってたような。当時の“人気者”って必ずレコードを出してましたよね。名刺代わり、ブロマイドみたいなところもあったと思います」
確かに、昔は俳優やスポーツ選手、芸人など、ちょっと有名になった人は誰でもレコードを出していましたが、今はよっぽど人気が出ても、なかなかCDを出すまではいきませんよね。
DJフクタケ「単純に売れないということもあるでしょうけど、そもそもレコードは追体験のツールだったんですよ。昔は芸人のレコードにギャグのフレーズが入ってたりして、それを楽しんでたけど、今はネタそのものがいつでもYouTubeで観られてしまう。記憶のトリガーとしての音楽の役割はなくなってしまったんですよね」
なるほど… 今は失われたモノだからこそ、その商品やキャラクターの世界が音楽もグラフィックも含めて1枚にパッケージされたレコードという形もまた魅力的なんですよね。ジャケットからレコードを取り出して針を落とせば、そこには鮮やかに当時の空気が蘇る気がします。
さて、懐かしくも新鮮な「トイキャラポップ」の世界、いかがだったでしょうか?
この記事をトリガーに、すっかり忘れていた昭和の記憶をちょこっとでも再起動させてもらえたら幸いです。
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(取材・文/テクノタク飯塚&メディアム)