高音質設計を突き詰めた3タイプのイヤホン&ヘッドホン12選【2017傑作品 GP AWARD】

【識者の目_オーディオ・ビジュアル評論家・小原由夫さん】
ますます楽しみな完全ワイヤレス

17年の話題のひとつは、完全ワイヤレス型モデルの拡充だ。これまでは新進気鋭の
メーカーが市場をリードしてきたが、ここにきてソニーやBOSEなど大手や老舗ブランドが相次いで参入した。これにオーバーヘッド型ヘッドホンやネックバンド式イヤホン(あのシュアでさえ重い腰を上げた!)なども相まみえて、ワイヤレス市場は世界的にますます活況を呈することは間違いない。

ただし、Bluetoothの現在のコーデック規格には、音質面で未だ不満が残る。さらなる上位方式の制定や、aptX-HDなど高音質コーデックへ対応してくれることを望む。一方、内外のメーカーが今年提案した高級ヘッドホンが市場でどう受け入れられるかも気になる。オーディオテクニカ「ATH-ADX5000」やウルトラゾーン「EDITION15」など、持てる技術の粋を集め、贅沢な材料を駆使して作り上げられたモデルは、素晴らしいサウンドを奏でてくれる。内外からユニークな新規参入メーカーが相次いだことも喜びたい。

日本ではマザーオーディオ、韓国のAZLA、イギリスからはミッチェル&ジョンソンなどがそう。独創性に富んだモデルを輩出する新進メーカーの仲間入りも大いに歓迎したい。

●小原由夫さん
理工系大学を卒業後、測定器のエンジニアや雑誌編集者を経たのち、A&V評論家としての活動を開始する。専門誌から一般誌まで幅広く執筆する。近著に『ジェフ・ポーカロの(ほぼ)全仕事』がある。

 


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(文/河原塚 英信 写真/松山勇樹)

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