【識者の目_フリーライター 廣田恵介さん】
開発の裏側や実車の仕組みが分かる…。衝撃を受けたふたつのプラモデル
ガンプラで知られるバンダイのプラモデルは、ここ数年目を見張るものがある。特に今年発売された「PGミレニアム・ファルコン」。映画のプロップそっくりに精密で、しかも初めてプラモデルを作る人でもニッパーさえあれば完成できるのだ。
例えば、細い配管パーツは柔らかい素材で成形されており、別の部品にハメる凸部が大きくなっている。これによってパーツが折れにくく、パチッと気持ちよくハマるのだ。「誰でも必ず最後まで出来上がるようにするんだ」という開発者の執念を感じずにはいられず、そういう“裏側”を見るのが、プラモデル作りの醍醐味だろう。もうひとつ忘れられないのが、タミヤ「Honda CRF1000L アフリカツイン」。
1/6スケールで、接着するよりビス留めする箇所の方が多いなど、限りなく実車に近い構造になっている。特筆すべきは、その“足回り”。ホイールとスポークが別パーツ化されており、スポークをしっかり取り付けないと車体が支えられないのだ。実車のバイクも同様だといい、バイクに全く興味のない自分が、スポークの重要性をプラモデルづくりから理解できたのは、本当にスゴいこと。アフリカツインの真価はそこにあると、私は思う。
●フリーライター・廣田恵介さん
模型専門誌やWeb媒体を中心に執筆活動を行なっている。1日30分は必ずプラモデルづくりに当てるとか。製作するキットは戦車、飛行機、クルマとその範疇は広い。
本記事の内容はGoodsPress1月号34-35ページに掲載されています
©創通・サンライズ ©Crypton Future Media, INC. ©GIRLS und PANZER Film Project
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(文/GoodsPress編集部 写真/羽田洋<プロペラ映像制作所>)