■スマートスピーカーは今年普及が進むか?
奈津子:昨年の大きなトピックスとしては、LINE、グーグル、アマゾンから続々と登場したスマートスピーカーが話題になりましたね。
安蔵:私は全種類持っていますが、音質面でも使い勝手でも、アマゾンの「Amazon Echo」シリーズが一番な気がします。特にこのシリーズは全機種で外部出力に対応しているので、好きなスピーカーにつなげられるというのがほかにはない魅力です。
奈津子:私も2カ月ほど一緒に暮らしていますが、Amazon Echoは音声入力の感度がLINEのClova WAVEやGoogle Homeより高く感じました。それに使える「スキル」の豊富さが圧倒的な強みですよね。米国でのシェアがすでに70%を超えているそうなので、以前テレビ番組の収録の際に、海外出張が多いというゲストの方にオススメしました。実際に現地ではカーナビの代わりに使用しているユーザーもいるそうです。
安蔵:私が使っているのは圧倒的に「Radiko(ラジコ)」でラジオを聞くことなんですが、「J-WAVEを再生します」と言いながらラジオ日本を再生するなど、ところどころおかしな挙動があるのが現時点での難点ですね。
奈津子:私がよく使うスキルは「食べログ」と「クックパッド」です。食べログでは好きな料理ジャンルや駅名を伝えるだけで最適な店を教えてくれるので、デートや女子会にもピッタリです。 クックパッドでも同様に好きな食材や冷蔵庫の余り物を伝えると、ちょうどいいレシピを提案してくれて便利ですよ。
安蔵:それもいいですね。
奈津子:英語での問いかけに対して、同じく流暢な英語でギャグを言ったり、早口言葉を返してくれるのに感動しました。グローバルな教育を念頭に置いている家庭の教育にも向いているかもしれないと思いました。
■エアコンでは「遠隔操作」が当たり前になっていく?
安蔵:続いて「空調家電」なんですが、Wi-Fi内蔵による「遠隔操作」と「見える化」が進みましたね。
奈津子:私はアイリスオーヤマがエアコンを発表したときに衝撃を受けました。別売りのアダプターを設置しなくても本体だけでスマホと連動させられるし、人感センサーも搭載しているにもかかわらず、リーズナブルなのが超高ポイントです。
安蔵:アイリスオーヤマが発売するまでは、Wi-Fi内蔵のエアコンってなかったですからね。かなり売れていると聞きます。
奈津子:専用のスマホアプリのインターフェースも分かりやすいので、機械オンチの方やご高齢の方でも使えると思います。アイリスオーヤマはエアコンでいよいよ大物白物家電にも参入したということで、2018年はますます目が離せないです!
安蔵:在阪大手メーカーを退職した技術者が多数アイリスオーヤマに入社しているという話ですから、楽しみですね。エアコンでは個人的にまずパナソニックの「エオリア WX/Xシリーズ」、そしてシャープの「H-Xシリーズ」に注目したいです。パナソニックは初めてHEPAフィルターを搭載する本格的な空気清浄機能を搭載したことと、Wi-Fi内蔵でスマホから遠隔操作もできるようなったのが特徴です。
奈津子:空気の清浄度合いに応じて自動的にフィルターを可動させるので、省エネ性にも悪影響がないというのはうれしいポイントですね。シャープのエアコンはクラウド経由で外出先から操作できるのと、天気や温度を細かく教えてくれる点に「いよいよきたか!」って感じがしました。よくよく考えてみるとエアコンこそ、住んでいる場所の最新のお天気情報に合わせてこその家電ですもんね。
安蔵:人感センサーによるインテリジェントな運転については三菱電機の「霧ヶ峰」や日立ジョンソンコントロールズ空調の「白くまくん」などの方が一日の長があるかもしれませんが、クラウド経由での連動というのはユニークなアプローチです。それに、現行のエアコンでは唯一アマゾンの「Amazon Alexa」に対応するのも大きな特徴です。
奈津子:Wi-Fiにつながる機種なら、今後はアマゾンやグーグルなどのスマートスピーカーから声でコントロールできるようになるのが当たり前になるかもしれませんね。
安蔵:従来比約2倍のパワーになった「プラズマクラスターNEXT」も搭載しましたね。
奈津子:森の中にいるようなリラックス感が得られて集中力も高まるという研究結果が出たそうですね。冷暖房を使わない時期でもプラズマクラスター発生器としてフル稼働できるのはコスパがいいなと感じました。本体を清潔に保ってくれる機能も、ズボラな人間からするとうれしいですね。
安蔵:エアコンは熱中症を防ぐ意味でも重要ですし、高齢社会の中で「見まもり」用途としても期待されるため、今後Wi-Fi内蔵のトレンドは広がっていくと思います。