■空気清浄機は「見える化」が進む 空間除菌脱臭機も登場
安蔵:シャープは空気清浄機にも「プラズマクラスターNEXT」を搭載し始めましたが、個人的にとても気になったのがパナソニックの「ジアイーノ」です。空気清浄機のイオン機能とは比べものにならないほど強力に除菌・脱臭できる「次亜塩素酸」を、塩水を電気分解させるだけで発生させるため、低コストかつ安心して使えるのが魅力です。
奈津子:これは確かにすごいですね。デモ機でカレーのニオイをこ消す実験を体験させてもらったのですが、本当にニオイが消えて驚きました。介護施設やや病院などの現場で使われているだけのことはあります。
安蔵:安いモデルでも約10万円とかなりの価格ではあるので、そこが最大のネックではあります。
奈津子:ペットを飼っている家庭ではペット臭が気になりますし、受験シーズンには風邪を引きたくないですから、そういう家庭では特に価値が高まりそうです。確かに安くはないですが、私は絶対に風邪を引けないビジネスパーソンや、声の仕事をされている方などにこれをオススメしました。
安蔵:奈津子さんはほかに気になる空調家電はありましたか?
奈津子:ダイキン工業の加湿空気清浄機「MCK70U」です。プラズマ放電を用いた「ストリーマ」で加湿する水まで除菌してくれるのが大きな強みですよね。また花粉と有害物質にダントツで強いのが大きなポイントだと思います。私は極度の花粉体質で春だけでなく夏の終わり頃から秋の終わりまで花粉にやられているのでダイキンの力強さはとても心強いです。
安蔵:MCK70Uはストリーマの放電量が従来比2倍になって、電気集塵方式を採用しなくても高性能を維持できる独自の「TAFUフィルター」を搭載したのも特徴ですね。さらにWi-Fiを内蔵し、遠隔操作や空気の見える化ができるようになりました。
奈津子:デザインも海外メーカーの家電ほどスタイリッシュではないかもしれませんが、空間に溶け込みやいシンプルかつ優しい感じが好みです。
安蔵:あともう1つ、三菱電機の衣類乾燥除湿器「サラリ MJ-120MX」も挙げさせてください。「部屋干し3Dムーブアイ」が衣類の湿っている箇所を検知し、そこに向けて重点的に風を送ってくれるというのが大きな特徴の除湿器です。
奈津子:サーチライトみたいに、緑色のライトで風が当たっている場所を教えてくれる機能が親切ですよね。風量とスイングが絶妙なので、厚手の衣類もすぐに乾く点が高ポイントです。
安蔵:「光ガイド」と呼ばれるライトを使って重点的に乾かしたい場所を指定し、そこだけ風を当てる機能もあるので、体操着や上履きなどの洗ってすぐに乾かしたいものを素早く部屋干しするのに便利なんですよ。
奈津子:光ガイドで乾かしている場所や乾かしたい場所が分かるというのも、スマホで空気の清浄度合いが分かるのとは違う「見える化」ですね。
安蔵:そうなんです。状況が分かることによって製品の付加価値も上がりますから、2018年はより見える化が進むのではないかと思いますね。
(取材・文/安蔵靖志 奈津子)
ドラマ、CMの出演多数。「家電アドバイザー」資格を取得し“家電女優”として雑誌、webメディアなど活動のフィールドを広げて活躍中。TOKYO FM「Skyrocket Company」レギュラー出演中(火曜18時〜)。instagramは 「natsuko_kaden」、Twitter「natsuko_twins」