【識者の目_AVライター 折原一也さん】
音質、操作性ともに満足できる完成度の高いモデルが増加
音楽を屋外などで気軽に楽しむスタイルが広く定着したのは、1970年代後半から。言わずと知れた「ウォークマン」の登場が契機となったのだが、このブームを生み出したソニーは、今もポータブルオーディオ分野のけん引役であり続けている。近年はハイレゾ音源やノイズキャンセリング(以下NC)、ワイヤレスといったニーズを的確に汲み、長年培ってきた技術で幅広い製品に投入。AVライターの折原一也さんも、その功績を高く評価する。
「ソニーは国内でのハイレゾ音源の普及をリードした存在。NC技術にも早くから取り組み、着実に性能を進化させてきました。音質と機能を優れたバランスで製品に盛り込む感覚は、この分野での長い歴史に培われたものではないでしょうか」
ウォークマンの最新モデルは、最上位モデル譲りのハイレゾ対応フルデジタルアンプやUSB DAC機能などを搭載し、音楽マニアも納得する完成度を誇る。ワイヤレスNCヘッドホンも、ハイレゾ対応に加え、独自の高音質コーデックやアプリでのカスタマイズ機能を採用し、音質と操作性を高い水準で両立させている。
「どの製品も完成度の高さが目を引きます。初の完全ワイヤレスイヤホンも非常にバランスがいい。誰もが納得できるクオリティに仕上げていますね」
一方で、携帯性やNC機能の使い勝手なども追求。“屋外でもいい音を気軽に楽しめる”というソニーのポータブルオーディオが培ってきたDNAは、今も脈々と息づいているのだ。
●折原一也さん
PC 系の出版社勤務を経て独立。現在はオーディオ・ビジュアル関連を中心に、PCなどデジタル機器全般についてさまざまな媒体で執筆やレビューを行っている。音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員も務める
本記事の内容はGoodsPress2・3月合併号28-29ページに掲載されています
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(取材・文/高橋 智 写真/湯浅立志<Y2>)