■撮影後の“追体験”が楽しい「GoPro Fusion」
安蔵:アクションカメラの先駆者として有名な米国のGoProから、360度カメラ「GoPro Fusion」が登場しました。
奈津子:GoProは相変わらず人気ですよね。インスタには「GoPro女子」というのも増えているらしいですから。
安蔵:とはいえ、ソニーのアクションカムのほか、中国メーカーも多数参入して“レッドオーシャン”(競争の激しい市場)になってしまったため、GoProは経営不振が続いているんですよね。
奈津子:GoPro Fusionのデモを見ましたが、ソフトウエアがよくできているように感じました。カメラ本体だけを販売するのではなく、ソフトウエアまで丁寧に作り込んで「エコシステム」として提供すると話していたのが印象的でした。
安蔵:ハードウエアだけで差別化を図るのは難しいですけど、使い勝手のいいソフトウエアと一緒に提供することで「ユーザー体験」を高めることができますからね。
奈津子:「撮影。後から発見」というコピーがすごいなと思いました。360度カメラなので、アウトドアアクティビティなどの「体験」に集中して楽しみつつ、あとで視点を選べるというのがとても斬新に感じました。
安蔵:360度動画を撮った後に、スマホやタブレット向けの「GoPro」アプリで5.2K(5228×2624ピクセル)撮影した360度動画の中から好きな画角を選び、フルHD(1980×1080)の動画を作れる「OverCapture」機能ですね。
奈津子:SNSに簡単にシェアできる仕組みもあるので、これがあればフォロワーがかなり増えそうです(笑)。
安蔵:OverCaptureはスマホやタブレットでもできるのですが、パソコン向けの「Fusion Studio」アプリを使うとさらにユニークなエフェクトもかけられるようになっていますね。
奈津子:個人的には、景色が小さな地球のように凝縮されて見える「リトルプラネット」というエフェクトがとても好みでした。
安蔵:マイクも前後に2つずつ搭載していて360度の音を収録できますし、本体だけで水深5メートルまでの防水性能を実現しているのも魅力です。
奈津子:水中で撮影すると、前後のレンズの映像のつなぎ目が見えてしまうらしいですけど、マリンスポーツや海でのバカンスなどには最適ですよね。音声コントロール機能を使うと声で撮影指示ができるのも、いろんな場所での自撮りが進みそうですね。