【識者の目_メンズ美容家 山川アンクさん】
イヤなニオイを感じただけで、印象は悪化する
初対面の人と会う機会が増える新生活。ビジネスの現場でも、第一印象は仕事の成否に大きく影響するが、その印象を判断する材料の中で、“ニオイ”の順位が、このところ特に上昇している。メンズ美容家の山川アンクさんは、その背景をこう分析する。
「女性の社会進出が進み、ビジネスパートナーとして女性と接する機会が増えていることが大きいと思います。男性同士だと“お互い様”という気持ちもあって黙認されてきましたが、女性はニオイに敏感です。初対面の女性に『クサイ』と思われてしまっては、商談の前からマイナスの印象です。特に女性は脳機能の特性から、不快と感じた相手を、感情的にシャットアウトする傾向があると言われています。ですから見た目だけに限らず、普段からニオイをケアすることは、今やビジネスのエチケットとして欠かせません」
しかし、自分のニオイはなかなか気付きにくいもの。
「そんな人にピッタリなアイテムが最近出てきたんです。自分の体臭レベルを確認できる『Kunkun body』。口臭チェッカーは以前からありましたが、体臭を測れるというのは画期的です。ニオイは部位ごとに計測できて、強さと種類を数値化・視覚化してくれるので、適切な対策が取りやすくなります。体臭ケアグッズは多くの種類がありますが、正しいものを選ばないと、効果が薄くなってしまうこともありますからね」
自分のニオイをチェックして、正しくケア。そうするだけで、マイナスからのスタートになることはないだろう。
<自分のニオイは数値で把握する>
■気になるニオイを数値でズバリ
コニカミノルタ
「Kunkun body」(3万円)
クラウドファンディングを利用した先行発売期間を経て、1月に市販化された話題の商品。ニオイを測りたい部位にかざして計測ボタンを押すと、ニオイの強弱とタイプを数値化して、スマホアプリに表示する。
<「Kunkun body」で4つの部位のニオイをキャッチ>
【あたま】
皮脂が酸化したニオイ。シャンプーで頭皮や髪の汚れを落とし切れていないと発生しやすい。しっかりシャンプーするだけでなく、美容室でのスカルプクレンジングがオススメ。
【耳のうしろ】
こちらもあたま同様、皮脂のニオイ。入浴時だけでは24時間洗わないことになってしまうので、朝の洗顔時や拭き取りシートを使う時に、耳の後ろまでを常に意識したい
わきほとんどが汗のニオイ。
【わき】
ほとんどが汗のニオイ。 殺菌効果のあるデオドラント剤で汗を予防したり、ボディシートで拭き取ったりして対処。フィルムスキンという、 人口皮膜で汗を抑える最新グッズも登場している。
【あし】
足から出る汗が、菌によって分解されて発生されたニオイ。毎日同じ靴を履いていると発生しやすいので、こまめに履き替え、足のデオドラント剤や抗菌の靴下を併用すると良い。
<「Kunkun body」でニオイレベルをチェック>
本体で測定したニオイは、専用スマホアプリに0から100までの数値で表示。4段階の警戒レベルも分かる。
ニオイレベル0~25:ほとんどニオイません
ニオイレベル26~50:少しニオイが気になります
ニオイレベル51~75:要注意!ニオイが気になります
ニオイレベル76~100:早めのケアが必要です
<3つのニオイを嗅ぎ分ける>
■汗臭
汗が菌によって分解されることで発生。最適対処アイテムは、耳垢のタイプによって判断できる。カサカサ→植物性のスプレーなど。湿っている→フェノール配合のもの。キャラメル状→ロールオンやクリームタイプがよい。
■ミドル脂臭
汗が菌によって分解された時に発生するジアセチルが皮脂と混ざって発生するニオイ。30 ~40代頃に発生するため加齢臭と勘違いされがちだが、加齢臭用のアイテムでは解消されないので注意。“ミドル脂臭用” と明記されたものを選ぼう。
■加齢臭
50代あたりから、加齢により皮脂が酸化して発生するニオイ。ビタミンEやコエンザイムQ10など抗酸化成分を含むボディローションなどで対処。脂っこい食事を控えたり前記成分のサプリなどで体内から皮脂の酸化を抑えるのも効果的。