■日立の新コンセプト「コネクテッド家電」製品などが登場
安蔵:日立アプライアンスが2018年2月に「ハロー!ハピネス」をキーワードに「コネクテッド家電」、平たく言うと「ネット家電」に力を入れていくと発表しました。かなりIT寄りな発表会でしたが、新コンセプト製品の第一弾として冷蔵庫「真空チルド R-HW60J」、ロボット掃除機「minimaru(ミニマル) RV-EX20」などが登場しました。
奈津子:先日、その体験会に行ってきましたが、野菜室に保存して1週間経過した野菜の鮮度の良さに驚きました。これは魅力的ですね。
安蔵:最近は炭酸ガスで野菜の呼吸を抑える日立の「スリープ野菜室」、LEDで葉物野菜の光合成を促す三菱電機の「朝どれ野菜室」など、野菜室の差異化が大きな訴求ポイントになってきていますね。
奈津子:トレンドのライトグレイッシュに合わせた新色もかわいいと思いました。日立の冷蔵庫って、技術は良いのにデザインが無難すぎて、20代女子的には心に刺さらなかったので、これは大きな変化だと思います。
安蔵:2月の発表会でも「デザインがよくないと思われていたので、『デザインで日立を選んだと言われるようにしたい』」と登壇者が話していました。確かに日立はデザインが少し洗練されていない印象はあるので、今後どのように進化していくのか期待したいですね。
奈津子:minimaruはコンパクトなので、ほかのメーカーでは入れないようなイスの間など、狭いすき間にもズイズイ入れるのが大きな魅力だと改めて感じました。1部屋の面積が欧米と比べて狭く、イスなどの家具が多い日本家庭の特徴に対し、製品の訴求ポイントをよく反映させていると思います。
安蔵:スマホ連携にもようやく対応しましたしね。
奈津子:ただ、スマホでの実演では、なかなか充電台に帰れないというアクシデントもありました。また、他社の最上位モデルのようなマッピング機能がないため、同じところを何回も往復するような動き方ですし、時間がかかるのが気になりました。エレクトロラックスのPUREi9など、しっかりと充電台へ戻ることをポイントにしているメーカーもありますし、そこは要改善かなと感じました。
安蔵:確かに、戻らないと次の掃除もできませんからね。Wi-Fiに対応してスマホで遠隔操作やスケジュール管理ができるというのはだんだん基本になってきましたから、マッピングした上で何ができるのか。パナソニックの「RULO(ルーロ)」みたいに掃除するエリアとかしないエリアとかを指定できるなど、プラスアルファの差異化ポイントも必要になりますよね。
奈津子:そうですね。ロボット掃除機はスマホ連携してからが、改めて“よーい、ドン!”のスタートになったと個人的には思うので、今後のさらなる進化にも期待したいですね。