<フルサイズミラーレス一眼>
■進化したAFを搭載。速度、精度、追従性能が向上
ソニー
「α7Ⅲ」(実勢価格:24万8270円前後(ボディのみ))
今年3月23日に発売されたばかりのα7シリーズ最新作。従来機よりもAF性能が格段に向上し、撮像領域のおよそ93%にてAFセンサーを配置。425点ものAF枠から繊細なピントコントロールが行える。AFの合焦速度も従来比2倍で被写体を逃さない。
■絶妙な価格にして旅先での対応力抜群!〝優等生カメラ〞がデビュー
ここ数年のミラーレス・フルサイズブームを牽引するソニーから「α7Ⅲ」が登場した。従来製品よりもAF(オートフォーカス)の性能が大幅に強化され、被写体の追従精度や連写速度が向上。さらには手ブレ補正が5段階になった上、4K/HDR動画の撮影も行えるなど、ほぼ隙のない仕上がりになっている。今のトレンドをほとんど取り入れていながら、ボディ価格が約25万円は決して高くない絶妙なライン。「α7II」からの乗り換えも想定している値段設定だろう。
ボディサイズはミラーレスだけあって程よくコンパクトにまとまっている。それでいてフルサイズで確かなAFかつ強固な手ブレ補正を備える点は、旅カメラとして「今ある最高のパフォーマンスを備える」と言っても過言ではない。28~70mmのズームレンズひとつだけ付けて旅に出ても十分。広角域で全景を抑え、遠くの景色をズーム域で切り撮るのも楽しい。記念撮影や食事写真ももちろんいける。カメラに自信がない人ほど使って欲しい1台だ。
<最新のEマウントレンズ>
■タムロンファン待望の明るい標準ズーム
タムロン
「TAMRON 28-75㎜F/2.8 Di Ⅲ RXD (Model A036)」(実勢価格:未定)
117.8mmで550gという、とてもコンパクトかつ軽量な標準ズームレンズ。最短撮影距離は0.19mで、食事にもしっかりと寄って記録できるほか、F2.8を生かしたボケ味豊かな撮影も可能。今年の中頃発売予定が待ち遠しい1本だ。
■名門ブランドのマニュアル単焦点
カールツァイツ
「Loxia 2.4/25」(実勢価格:17万円前後)
カールツァイツが3月1日に発売したEマウントMFレンズ。 25mm F2.4の広角単焦点レンズは旅の景色を幅広く収められ、かつ絞り開放で撮れば上品なボケ味も演出できる。広角ながらマルチで使えるのがポイント。
■クラシックな見た目ながら“最新の写り”を実現
フォクトレンダー
「MACRO APO-LANTHAR65㎜ F2 Aspherical」(実勢価格:11万3000円前後)
1756年に創業し、1999年にコシナが取り扱いを始めた老舗フォクトレンダー。高性能の証 “APO-LANTHAR” の称号を持つこのレンズは、接写もポートレイトも得意とするマクロレンズ仕様。旅を印象深く切り撮ってくれる。
■群雄割拠の〝Eマウント〞レンズ。「a7Ⅲ」と一緒に使いたい注目モデルが続々登場
かつて「数が少ない」と言われることがあったEマウントレンズだが、それも今は昔の話。ここ数年かけてEマウントレンズ市場がにわかに活気づいてきている。αシリーズ発売元のソニーはもちろん、レンズメーカー各社から最新Eマウントレンズが開発・発表され、その注目度は高い。レンズ市場を牽引するシグマはCP+にて新しいEマウントレンズを9本発表。14mmから135mmまで幅広く選べる単焦点Artレンズ仕様だ。同じくレンズのトップブランドであるタムロンは、同社初のフルサイズEマウントを28-75mmF/2.8通しで発表。いずれも本腰を入れて参入してきた印象を受ける。
このほか老舗ブランドや新興メーカー各社が最新EマウントMFレンズを投入しており、選択の幅はとても広い。マニュアルレンズは明るい単焦点がほとんどで、写りも印象深いものからシャープなものまで実にさまざまだ。それぞれ特徴がはっきりしているので、作例から自分好みの一本が選びやすく、旅の相棒を見つけやすい。
<αシリーズならMFレンズでも難しくない!>
「ピントをマニュアルで合わせる」と聞くと難しそうに感じるかも知れないが、αシリーズならピントの拡大&色によるピント合致点の表示(ピーキング機能)があるので心配は要らない。