■ダイソンの掃除機が大幅に進化
安蔵:ダイソンのコードレススティック掃除機「Dyson Cyclone V10」が登場しました。ちょっと見ただけでは従来の「Dyson V8」とそれほど大きな違いはないように思えるのですが、よく見るとかなり大きな変化を遂げましたね。
奈津子:そうなんです。これまではサイクロン機構の部分がノズルと直角になっていたのですが、V10では一直線になりました。直線的なデザインは美しいだけでなく、空気の流れも一直線になったため、V8と比較して吸引力がアップしたんです。
安蔵:従来モデルのダイソンデジタルモーター(DDM) V8は毎分最大11万回転でしたが、新モデルのDDM V10は小型化しつつ毎分最大12万5000回転とさらにパワフルになりました。
奈津子:モーターの開発には5年を費やしたそうです。回転時の熱は、そのままだとモーターが溶けてしまうほどの威力ですが、内部でうまく冷却する仕組みを作ることでそれだけの高速回転を実現したそうです。おかげで従来モデルと比べて本体が圧倒的に小型軽量化し、コード付きの掃除機よりも確実にゴミを吸引することができたと話していました。創業者のジェームズ・ダイソン氏が、最初に「我々はすべてのコード付き掃除機に別れを告げることになる」と話していたのが印象的でした。
安蔵:私は今年に入ってDyson V8やキャニスター型掃除機の「Dyson Ball」などを使って掃除テストをしたことがあるんですけど、キャニスター型はやはりコードレスに比べて吸引力がすごいんですよね。パワーアップしたからといって、一切合切やめてしまうというのはなかなか勇気のいる決断だと思いました。
奈津子:ヘッド部のブラシに搭載している4つのカーボンファイバーが床に密着しているホコリの静電気を取り除いて引きはがすことで、大きなゴミも小さなゴミも吸引できるようになっています。ダイソンお得意の他社との比較デモも見ましたが、ダイソンは押し出すような力で本体を稼働させたときのパワフルさはピカイチですね。ただ、ヘッドを後ろに戻したときは国内メーカーの方が吸いやすい場合もありますけど。
安蔵:V8などでは、ゴミを捨てるときにサイクロン機構の上にあるレバーを引くだけでよかったのですが、形状が変わってノズルを外してからゴミを捨てなければならなくなりました。ここはちょっと面倒なところですね。
奈津子:確かにそうなんです。でもV8のときは、力の弱い私にとってはレバーが固くて引くのが大変だったのですが、かなり緩くて引っ張りやすくなりました。これはうれしいところですね。あと、持ち手の部分にラバー素材を付けたことで、壁に寄りかからせることが可能になりました。
安蔵:細かいけど使い勝手は良くなりましたね。
奈津子:そうなんです。今までダイソンの掃除機を使っていて一時停止したいときは、いちいち腰をかがめる必要があったのですが、壁に立てかけられるようになったのは本当に便利です。
安蔵:ヘアドライヤーの「Dyson Supersonic」も新色が出ましたね。
奈津子:新色のアイアン/レッドはツヤ消しの素材感と、絶妙な彩度で、都会的なマンションの洗面台にすごくマッチしそうですね。赤ですけど、男性でも気兼ねなく使えるテイストだと思います。私はここ1年、パープルノワールのモデルを愛用しています。高価ではありますけど使いやすいし、速乾性がものすごいです。頭皮までしっかり乾くので、ズボラな私にとってはありがたいです。でも高価なので、個人的にはこれはプレゼントで贈られたいやつですね(笑)。