▼アナログとデジタルを融合したIoTコーヒースケールの先駆け
acaia
「コーヒースケール Black pearl」(2万6784円)
デザイン:★★★★★ 使いやすさ:★★★★ コストパフォーマンス:★★★
アプリとの連携でコーヒースケ ールに革命を起こした1 台。器具ごとのブリューイングレシピが表示されたり、抽出の様子をシェアできたりする。精度は 高く、500g±0.025gの範囲でキャリブレーションできる。耐熱パッドが付属。
最大計量:2000g、サイズ:約W160×H30×D160mm
【CHECK!】
キーコーヒーと共同開発した “クオリティコントロールシステム”。アプリ「Brewmaster JP」を使えば、抽出の可視化や、抽出データの保存・管理・共有ができる。“なぞり描き”では、手本となるグレーの抽出グラフの上をなぞるように湯を落とすとリアルタイムで描画。達成率が表示される。
▼抽出量と時間を同時計測できるハイコストパフォーマンス
HARIO
「V60 ドリップスケール」(6480円)
デザイン:★★★★ 使いやすさ:★★★★★ コストパフォーマンス:★★★
時間と量の計測だけに絞 ったハイコストパフォーマンスモデル。計量物は、2~200gまでが0.1g、200~500gまでが0.5g、500g〜2000gまでが1g単位、計測時間は99分59秒まで。「V60 メタルドリップスケール」(1万800円)もある。
最大計量:2000g、サイズ:W120×H29×D190mm
【CHECK!】
液晶に表示される数字は大きく見やすい。ボタンはタッチ式で風袋と電源のオン/オフ、タイマーのスタート/ストップのみ。シンプルで使いやすく、ドリップで使う以外での汎用性も高い。
▼コンパクトサイズながら6つのモードを搭載した高性能機
Brewista
「スマートスケール Ver.2」(1万4904円)
デザイン:★★★★ 使いやすさ:★★★★ コストパフォーマンス:★★★★
エスプレッソマシンの上に置いても邪魔にならない、手のひらに乗るほどのコンパクトサイズ。エスプレッソマシンでの抽出に適した3つのモードのほか、完全手動モード、ドリップモ ードなど計6つのモードを備える。
最大計量:2000g、サイズ:W105×H22×D127mm
【CHECK!】
タイマー、風袋、電源、モードの切り替えボタンは物理式。LCD画面は視認性が高く、モード、タイマー、0.1g単位での重量が表示される。滑り止めラバーマット、計量用のクリアケースが付属する。
▼カップを置いてスイッチを押すだけ。コーヒー豆自動計量する
acaia
「Orion Bean Doser」(13万8240円)
デザイン:★★★★★ 使いやすさ:★★★★ コストパフォーマンス:★
指定した重さのコーヒー豆を自動計量して落とす、斬新なアイテム。0.1~3000gまで計量でき、3パターンのグラム数を設定可能。豆を落とすスピードの変更もでき、遅くすると誤差が少なくなる。毎回同じグラム数を量りたい時に便利。
最大計量:3000g、サイズ:W335×H360×D200mm
【CHECK!】
オートモードは、「ready」と表示後、台にカップを置くと自動的に設定したグラム数の豆が落ちてくる。マニュアルモードでは、グラム数を指定してカップを台に置き、ダイヤルを押すと豆が落ちる。
■抽出技術の向上のためには1台は持っておきたい
コーヒーの抽出で大事なのは“量る” “計る” “測る”こと。コーヒーは、豆の量と挽き具合、湯温、湯量、抽出スピード、抽出時間の組み合わせで味が決まる。つまり理論上、同じ抽出器具で同じコーヒー豆という条件の下では、数値さえ整えれば誰が淹れようが、何杯淹れようが、同じ味になる。それだけ“量る”と“計る” “を担うコーヒースケールの必要性は高いのだ。
それまで“量る”と“計る”は、家庭用キッチンスケールとストップウォッチを使っていたものだが、コーヒースケールが一気にコーヒー道具の表舞台に立ったのは、サードウェーブコーヒーブーム以降。3年前、日本に上陸して話題を呼んだコーヒーシップが使っているというのも拍車をかけた。
コーヒースケールの役割は “はかる”以外に、抽出技術の向上という側面も持っている。細かい数値データを取り、味の違いを検証していけば抽出技術のレベルアップと安定化につながるのだ。特にアプリと連動するacaiaのコーヒースケールは、器具選びから蒸らし時間の設定など細かく設定できる上、蒸らし(ブルーム)時間が表示されたり、プロのドリップをトレースできたりと、さながら卓上の講師といったところ。 少しでも抽出を極めたいのなら1台は持っておきたいアイテムだ。
<コーヒースケールの優先順位>
優先順位:★ or ★★★★★
普通にドリップするだけなら必要ないが、安定したドリップを実現する、少しでも美味しく淹れたいという目的があるなら持っていて損はなし。ただし、目的もなしに使っているだけでは上達しないので、必ずデータを検証することが大切だ。
本記事の内容はGoodsPress5月号132-133ページに掲載されています
>> 珈琲道具極道
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(構成・文/八雲三十九 写真/sono)
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