<小野田史さんのカバンの中身>
① エルメスのケース
コインケースや財布などを入れて持ち運びやすいケース。程よいサイズなのでバッグとして利用している。
② エルメスの財布
無個性の中に強い個性を感じて購入した財布。レザーの質感が特にお気に入り。
③ラミーのボールペン
柔らかい三角の軸が手に馴染み書きやすい。
④ カランダッシュ エクリドール シルバー925
継ぎ目のない成形で書くことに集中できるシルバー製のボールペン。
⑤ 車のキー
愛車の外装も黒。
⑥ iPhone
原型を崩さずにiPhoneを守ってくれる純正カバーを使用。
⑦ エルメスのカードケース/⑧ エルメスのコインケース
縫い目がなく折り紙のような作りがポイント。
⑨無印良品のらくがき帳/⑩GOOD DESIGN SHOP COMME des GARÇONSD&DEPARTMENT PROJECTのレザーケース
打ち合わせやプレゼンでは、図や絵を描くことが多く、無地ノートは欠かせない。
■個性とは、どこまでも無個性でいられるかということ
ファッション関連のスタイリング、ディレクション、コンサルティングを手がける小野田さん。これまで当然、ファッションアイテムを中心に、さまざまな物を使ってきた。そうした経験を経て辿り着いたのが、上質感とシンプルさを極めた品々だったという。
「エルメスが多いのですが、このアノニマス(匿名)な感じが気に入っています。従来、ファッションでは目立たせて個性を出すことが重視されてきたと思います。けれど僕にとって個性とは、どこまで無個性でいられるかということです。無個性を追求することで出てくる個性を僕は大切にしています」
例えば無個性に見えるエルメスのケース(実はiPadケース)。一般的には四角に近い形でデザインされたり、差し色を入れたりされがちだが、このケースは、一角だけを他辺と比べて大きくラウンドさせている。
「一見、無個性なまでにシンプルですが、実はそこに確固たる主張が感じられる。人って、要素が少なければ少ないほど、ディテールまでしっかりと見るものです。そうした点は、自分のスタイリングにも共通するところです。持っていると心地よいというか、すごく共感できます」
●ブランディングスタイリスト_小野田 史さん
ファッションスタイリストとして、宣伝広告、国内外のファッション誌・出版物、著名人のスタイリングを行うほか、ファッション関連のディレクション及びコンサルティングを手掛ける。