目利きたちが伝えたいクールな家電<前編>【選ばれる"デザイン”家電】

ハイロックさんの選んだ“デザイン”家電

▼バング&オルフセン「Beocom 2000」

20年前の商品でありながら、今だにこのデザインを超える電話機には出会えていないとのこと。「携帯電話で十分こと足りる現在に、家の固定電話番号を保持しているのは、コレが使いたいからにほかありません。オークションなどで状態のいいモノを見つけては、ストックとして買い足しています」(※販売並びに修理・商品取り寄せ終了)

▼パナソニック「THE ROAST」

毎月自宅へ届く生のコーヒー豆とセットになった世界初のサービス。「デザイン、質感も良く、趣味で集めている自慢のコーヒー器具ともよくマッチしてくれています。コレさえあれば淹れたてのコーヒーではなく、煎りたての美味しいコーヒーを気軽に楽しむことができます」(価格:10万8000円/別途月額4104円)

▼フロス「Bedside Gun」

フィリップ・スタルクがデザインした銃をモチーフとしたベッドサイドランプ。「最初にコレを見た時の衝撃は今でも忘れられない。なんという自由な発想。10年経った今でも、まったく飽きることなくリビングのサイドボードの上に飾ってあり、見るたびに『美しいランプだなぁ』と感服しています」(実勢価格:17万3000円前後)

▼長谷園×sirocco「かまどさん電気」

“土鍋”というワードを用いた炊飯器は数ある中で、本物の土鍋を採用した電気炊飯器。「本物の土鍋がどーんと鎮座してなんとも潔く凛としたデザイン。昔ながらのプロダクトと最新テクノロジーの融合こそ、僕たちが未来に求めるデザイン家電のあるべき姿じゃないでしょうか」(実勢価格:8万6000円前後)

 

■自分自身の直感を信じて100%見た目で選んでいます

常にグッドデザインなアイテムに対して、アンテナを張り続けているハイロックさん。彼は自身のモノ選びの基本を“100%見た目”と言い切る 。

「今までに蓄積してきたデータと経験をもとに、直感を信じて100%見た目で選んでいます。ダサくて使いやすいモノよりも、少々使い勝手が悪くてもカッコがいいモノを選ぶ。なぜならば、モノに対する愛着こそが最大の機能だと思っているので」。

ゆえにその姿勢は、ことデザイン家電においてもブレることはない。

「大事なのは、デザインという言葉の意味を履き違えないようにモノを選ぶこと。デザインとは無駄な装飾を付け加えることではなく、必要のない装飾を剥ぎ取ることです。また、そのモノ単体で見た時にカッコいいかというのはもちろんのことですが、そのモノを買って自分の家に置いてみた時に、その風景が想像できるか? 自分が使っている姿が想像できるか? 最善のものであるか? これらをイメージしておけば間違いないでしょう」

 

クリエイティブディレクター・ハイロックさん
マルチクリエイターとしてデザインワークを生業とする一方で、雑誌での連載をはじめメディア各方面にてグッドデザインアイテム、最新のガジェットなどの情報を発信している。

【次ページ】山口真吾さんの選んだ家電

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