■レッツノートは“忍耐強く”作られる
パナソニックがこだわるのが“意味のある数字”。例えば、動作時の落下テストの“高さ76cm”という基準は、オフィスで使う多くの机が、高さ約76cmだから。電源ケーブルを足で引っ掛けて落としてしまうことを想定している。こうした試験の数字を明示し始めたのは2005年。100kg級の加圧振動試験をパスした「T4」と「W4」からである。PC業界に大きな衝撃を与え、他も追従することになったほどだ。
試験現場を見せてもらうと、落下する際に痛ましい音が響く。相当な衝撃が加わっているにも関わらず、レッツノートは“どこ吹く風”。問題なく作動し続けるから驚きだ。働き方改革やオフィスのフリーアドレス化が世界的に進む現在。ノートPCを持ち運ぶ機会は多く、落下の危険性は増していると言えよう。リアルなトラブルを見越した愚直な品質試験で“忍耐強く”作られているレッツノート。その存在価値は、さらに大きくなっている。
▼液晶ディスプレイの開閉試験ニモマケズ
ヒンジに関する耐久試験では、PCの平均使用年数の約7年を想定。1日当たりの開閉回数を独自に割り出して耐久性試験を実施する。
▼キーボードの打鍵試験ニモマケズ
中心や四隅のキーを、特定回数分、専用の器具を使って押し続ける。想定しているのは、PCの平均使用年数といわれる約7年。
▼360度からの放水試験ニモマケズ
レッツノートととも展開中の「タフブック」は水対策も徹底。IPX5規格に準拠し、約3m離した状態から12.5Lの放水してチェックする。
■顧客の仕事を止めないサポート&カスタム対応
工場内に併設するコールセンターではユーザーの困り事に対応。新製品の開発にもフィードバックされる。なお、神戸工場で請け負うカスタマイズはソフトのキッティングや梱包材の有無にまで至る。
■信頼性の高さで各方面での導入が進む
剛性の高さが特徴の「タフブック」や「タフパッド」は、米国の警察車両をはじめ、フォークリフトやバイクなど世界中におけるワークシーンで導入が進んでいる。