<[特集]2018年を振り返る【海外ウォッチ編】>
圧倒的な高精度を誇る日本製クオーツウォッチによって、存在の危機に立たされたスイス時計業界では、自らの強みを“伝統と格式”であると再定義し、機械式時計のアナログな味わいを強化することで日本ブランドとの差別化に成功した。
そして数百年前から受け継がれる複雑機構を作ることができること、それがすなわち名門の証となった。この戦略は当面はうまくいった。しかし時計愛好家はどんどん高年齢化してくると、新たなファン層を取り込む必要が出てきた。ところがデジタルファーストのミレニアル世代は、“伝統と格式”だけでは心は動かない。
そこで目立ち始めたのが、ブランディングの変更やコラボレーション、新技術との融合といった新戦略である。さらには著名経営者も続々と引退しており、スイス時計業界は大きな変革の時を迎えている。この流れは止まることはないだろう。
では、そんな珠玉の5製品をピックアップしたので、さっそく紹介しよう。
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