『機動戦士ガンダムNT』MSキットは劇中形態で飾りたい放題!【ニッポンの精密キャラホビー】

■ナラティブ(NT)という題名に込められた意味とは!?

宇宙世紀を舞台にしたガンダム作品として、約27年ぶりの完全新作映画となる『機動戦士ガンダムNT』は、『機動戦士ガンダムUC』の後日談になっている。その物語の発端はお台場にあったと、脚本の福井晴敏さんは語る。

▲『機動戦士ガンダムNT』脚本担当 小説家福井晴敏さん(小説家、脚本家) 『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞。『亡国のイージス』『終戦のローレライ』など数々の代表作が映画化されている。ガンダムファンとしても知られ、小説『機動戦士ガンダムUC』を執筆。アニメ化の際にはストーリーを手掛けた

「『ユニコーンガンダム立像が建つなら、とにかく何か続編をやらないといけない。それも早急に!』と(苦笑)。それこそ全4話のネット配信で作り始めたんです。ただ、もっともファンに届く発表形態を考えた時、1本で完結する映画にまとめて上映することを選択しました」

物語のベースとなる短編小説『機動戦士ガンダムUC 不死鳥狩り』を、そのままアニメ化することに関し、作者の福井さん自身が難色を示したという。

「小説は『機動戦士ガンダムUC』と同時進行の物語だったからです。でも、きっと皆さんが観たいのはネクスト(続き)だと思いました。そこで “不死鳥狩り”のエピソードを未来に置き換えて、さらに “UC NexT 0100” プロジェクトとして宇宙世紀100年以降にもつながる要素を盛り込んだんです。やはりガンダム作品は、常に前を向いていきたいですからね」

アニメ制作は『機動戦士ガンダムUC』で圧倒的な作画力と演出を魅せてくれた “サンライズ第1スタジオ”だ。

▲『機動戦士ガンダムNT』 U.C.0097、暴走事故で行方不明となっていたユニコーンガンダム3号機 フェネ クスが突如、地球圏へ姿を現す。地球連邦軍はMS(モビルスーツ)を手に 入れるべく『不死鳥狩り』作戦を発動させるのだった。一方、『ラプラス事変』後、 しばらく鳴りを潜めていた『袖付き』も行動を開始。新たな争乱が幕を開ける

「MSをCGでモデリングしているのに、戦闘シーンはほぼ手描きなんです! 手描きでしか出せない “味” があるとは言え、今のご時勢では考えられない贅沢ですよ。それとナラティブガンダムは劇中で3回も装備変更します。最後の装備はきっと皆さん、驚かれると思いますよ」

タイトルとなっている “NT” には、富野由悠季監督のガンダム作品に共通する大きなテーマが隠されている。

「ナラティブは “ナレーション” の語源で “物語る”、さらには “語り直す” などの意味があります。この略語である“NT”をニュータイプと掛けていて、今回はニュータイプ論にも踏み込みました。それはすごい恐ろしいものかもしれないし、人類のネクストレベルみたいな希望を持てるものかもしれない。それぞれ漠然としたイメージがあると思いますが、ハッキリとした“答え”を提示しています」

今後の宇宙世紀史にとって重大なターニングポイントになるであろう内容に期待したい。

■高機動を誇るA装備で“出撃”!

バンダイ
「HGUC 1/144 ナラティブガンダム A装備」(5940円)

▲「サイコ・キャプチャー」装着状態

ナラティブガンダム素体とA装備のセット。A装備は着脱式だ。左右の砲塔らしきものが新装備「サイコ・キャプチャー」。大型装備を保持する専用台座とスタンドが付属する。

設定上はνガンダム以前にサイコフレーム試験機として開発された機体だ。ガンダム本体はいわゆる素体で、装備換装をして運用する。ガンプラでは第1弾として高機動用のA装備版をキット化。大型ブースターなどを圧倒的ボリューム感で再現している。

▲ブースターに備えるミサイルポッドはハッチが着脱式。内部にはリアルなミサイルディテールを施す

▲股間節のスイング機構により、脚部の広い可動範囲を確保。巨大なA装備装着時でも脚部の自由度は高い

▲胸部自体に開閉可動機構を採用。肩や腕を前に伸ばして武器を構えるポージングなどが自然に決まる!

 

■戦況などに応じて華麗に“変身”!

バンダイ
「MG 1/100ユニコーンガンダム3号機 フェネクス(ナラティブVer.)」(1万4040円)


ゴールドコーティング様のMG(マスターグレード)版。“不死鳥”のような装備 “アームド・アーマーDE”など、荘厳な姿は劇中さながら。プレミアムバンダイ取り扱い商品。

劇中に登場するそれぞれの組織が、行方を追っている“不死鳥”ことフェネクス。2年前、暴走事故を起こし、行方不明となっていた。ガンプラではユニコーンモードからデストロイモードへの “変身” を完全再現。金色の輝く装甲はゴールドメッキ仕様となっている。

▲新規造形のアームド・アーマーDE。尾のようなパーツは“スタビライザー ”で、フレキシブルに動く

▲ビーム・サーベルは腕部に収納可能。腕部に装着したまま、ビームエフェクトを装着できる

 

■作品で活躍するMSが続々とキット化

バンダイ
「HGUC 1/144シナンジュ・スタイン(ナラティブVer.)」(2808円)

シナンジュ・スタインは、シナンジュの元となった試作MS。フェネクスを追うジオン共和国軍(袖付き)のゾルタン大尉の乗機となる。キットでは特徴的なエングレービングをモールドとホイルシールで再現可能だ。

 

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©創通・サンライズ
本記事の内容はGoodsPress12月合併80-81ページに掲載されています

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(取材・文/桑木貴章<メガロマニア> 写真/羽田洋<プロペラ映像制作所>)

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