【ザック選びのポイント】
(1)容量は30リットル前後を目安に
(2)手持ちの中間着で種類を決める
(3)選ぶ前に必ずフィッティングを
「ザックの容量は、30リットル前後がおすすめ。種類は、上部にフタが付いた “トップローディング” と、ファスナーで開閉する “パネルローディング” とに大別できます。前者はフタ部のゆとりだけ荷物を増やせる美点がありますが、ザックの下に入れた荷物を取り出しにくい。一方の後者は、荷物を取り出しやすいのですが、荷物が増えるとメインのファスナーが閉まらなくなる難点が。
一長一短あるので、私たちは中間着のサイズに合わせてどちらがいいか提案しています。また、ザックはシューズと同様、フィッティングが重要。自分に合わないサイズだとザック自体が上下左右に揺れるなどして安定感を損ない、疲労がたまる原因にもなるので、購入前に必ず店頭で試しましょう」(銀座好日山荘 ストアマネージャー石坂修さん)
▼体の動きに追従する快適なザック
グレゴリー
「ズール30」(2万1600円)
背面長の調節が可能な “フリーフロート・サスペンション” を備え、フィット感と通気性を両立したモデル。メイン開口部は、上から下まで開くU字型ファスナ ーなので、荷物の出し入れも容易だ。レインカバー付き。1.21kg
▼汗かきさんにうれしい活性炭加工を施す
カリマー
「リッジ30ミディアム」(2万2464円)
多彩なトレッキングスタイルに対応するカリマーの定番モデル。背面には、吸湿発散性に優れる活性炭加工のエアメッシュパネルを採用し、吸汗・速乾性に優れ、快適さが持続する。レインカバー付き。全5色。1.55kg
▼トップローディングの弱点を二気室構造で解消
ドイター
「フューチュラ30」(1万9440円)
行程が長めのデイハイクやトレッキング向けに開発されたトップローディング仕様で、通気性の高い背面メッシュ構造を採用。二気室構造ながら、ジッパーで仕切りを開閉できるため、一気室としても使える。全4色。1.48kg
▼富士登山から都会での使用まで幅広く対応
ミステリーランチ
「スクリー32」(2万4840円)
本格的な登山からタウンユースまで、幅広いシーンで使える容量32リットルのパネルローディング仕様。軽量化のために210デニールの生地を採用する。豊富なポケットを用意し、ウエストベルトは取り外し可能。全3色。1.3kg
▼クラシックなスタイルが特徴的
マックパック
「ウェカ30」(2万5920円)
耐水性に優れ、堅牢度も高い “AzTec” 素材を採用。ムダを省いてシンプルさを追求した作りは、タウンユースにも馴染みそう。ザック中央のループは、トレッキングポールのためのアタッチメントだ。全3色。 910g
■小物の携行やパッキングをラクにするアイデア小道具Best3
登山時によく使うアイテムや、濡れると困る衣類やデジタル製品は、専用のケースに入れて携行するのが賢い登山スタイル。特に富士山は雨がつきもので、ザックの中でもびしょ濡れになる恐れが。防水ケースは忘れないように!
▼サコッシュ
グラナイトギア
「ハイカーサチェル」(4320円)
地図やポケットティッシュといった、登山時によく使うアイテムの小分けや、山小屋向けの貴重品やアメニティグッズの持ち運びに重宝するサコッシュ。軽い上にかさばりにくいシルクナイロン製だ。全8色を展開
▼スタッフサック
グラナイトギア
「eVent シルドライサック」(2808円〜4428円/XXS〜L)
ザックに収納した衣類などを雨から守るために欠かせない、防水性のスタッフサック。空気を抜けば小さく圧縮でき、楕円形なのでパッキングもしやすい。用途に合わせて、2~3点はそろえておくといいだろう。
▼防水ケース
ロックサック
「防水マルチケース マルチパックセット」(2376円)
アメリカの軍や政府機関などで利用されている防水ケース。非常に丈夫で破れにくく、ストレッチ性が高いのが特徴。スマートフォンを始め、カメラや財布など、絶対に濡らしたくないアイテムを守ってくれる。
本記事の内容はGoodsPress7月号44-45ページに掲載されています
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(文/まついただゆき 写真/下城英悟)
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