■気まぐれな山の天気に万全の備えを!
外フェスはスキー場やキャンプ場など、山の中で行われるケースが多い。山の天気は気まぐれ。朝から青空が広がっていたのに、ふと空を見上げると山の向こうから真っ黒な雲が広がりいきなり豪雨…ということも珍しくない。
「標高の高い会場での雨は洋服が濡れて気持ち悪いだけでなく、体が冷えて体調を崩してしまう可能性もあります。せっかくのフェスなのに救護所のお世話になったら台無し。だからこそ雨対策は絶対に忘れないで」(近澤さん)
こう話すのは、アウトドアを専門に手掛けるスタイリストで自らも多くのフェスに参加する近澤さん。覚えておいてほしいのは、ほとんどのフェスで傘の使用を禁止していること。
「使い捨てのポンチョを着ている人も多いですが、はっ水性が弱いので豪雨になると結局中の洋服が濡れて体を冷やしてしまいます。フェスを思い切り楽しみたいなら、アウトドア用のレインウェアを使いましょう」(近澤さん)
レインウェア以外にもサンダルがあれば雨はもちろんテントエリアも快適に過ごせる。
「ステージ前で本気で盛り上がるならレインブーツでしっかり足元をガードして!」(近澤さん)
【レインウエア選びのポイント】
(1)ライブに本気で挑むならセパレートタイプ
(2)雨をまったり楽しむならポンチョ
(3)足元の雨対策も必須!
【レインウエア】
「雨に濡れると体力も気力もなくなりせっかくのフェスが台無しになります。だからこそレインウエアは高機能なものを選びましょう。雨を含めたフェスの雰囲気をまったり楽しみたいならポンチョ、本気でライブに挑むならセパレートタイプがオススメですよ」(近澤さん)
▼動きやすさを重視したハイブリッドポンチョ
ホグロフス
「RAPAK ポンチョ」(3万1320円)
「ホグロフスのポンチョは袖付きなので動きやすい上に手上げしたときに脇からの水侵入を防いでくれます。防水性はもちろん防風性に優れている上、軽量なのでバッグにしまいやすいのもフェス向きと言えます」(近澤さん)
▼バックパックを背負ったまま使える大ぶりなポンチョ
コロンビア
「スペイパインズ ポンチョ」(1万1880円)
「大ぶりなシルエットが特徴的なコロンビアのポンチョは、被るだけで雨を防げるからすごく楽です。空気の通りもいいので、蒸れるのが嫌いな人にもピッタリ。バックパックを背負ったままでも使えるので荷物が多い人にもオススメです」(近澤さん)
▼圧倒的な軽さで踊っても邪魔にならない
モンベル
「バーサライト ジャケットMen's & パンツ Men's」
(ジャケット/1万5768円、パンツ/1万260円)
「雨の日も雨を気にせずライブを楽しみたいなら迷わずセパレートタイプを選んで! 本格的な登山での使用を想定して作られているので耐水性が高くとにかく軽い。だから雨を気にせずガンガン踊れます! フェスに持っていくときもかさばらないから便利です」(近澤さん)
【サンダル】
雨でシューズを濡らすと、止んだ後も不快な気分が続きます。サンダルが一足あれば、雨の日はもちろん夜露で濡れた芝生でも快適に過ごせますよ。また、テントへの出入りも楽になります。ステージ前で盛り上がりたい人はつま先をガードできるタイプがいいでしょう」(近澤さん)
▼水濡れがすぐに乾くのでいつでも快適
TEVA
「ハリケーンドリフト」(5184円)
「雨の日の快適性を重視したいならストラップ付きサンダルがオススメ。簡単に脱げるのはもちろん、濡れてもすぐに乾くし汚れを拭き取れるからテントまわりでも楽ですよ。ポップなカラーリングもフェスっぽい雰囲気です」(近澤さん)
▼ステージを楽しむならつま先をしっかりガード!
チャコ
「オデッセイ」(1万260円)
「大勢の人が盛り上がるステージでは、踏まれて足をケガする可能性も高くなります。そのためオデッセイのようにつま先までガードされるものがオススメ! シューズの様な感覚に近いので、フジロックのような広い会場でも楽に移動できます」(近澤さん)
▼素足感覚で履けるフェス向きサンダル
ゼロシューズ
「クラウド」(7344円)
「どうせ濡れるなら素足もあり!という感覚で履けるのがゼロシューズの「クラウド」。ソールが薄いのでやや健脚の人向きですが、雨の日の履き心地は抜群。かさばらないのでレインブーツとサンダル、2個持ちしたい人にもピッタリです」(近澤さん)
【レインブーツ】
地面が舗装されていないフェス会場は、雨が降ると熱狂的なオーディエンスが盛り上がるステージ前がぬかるみになります。そんな時もレインブーツがあれば汚れを気にせずライブに集中できますよ! レインブーツはかさばるのが難点ですが、コンパクトに畳めるものもあります」悪天候を快適に!フェス向き“雨道具”セレクション
▼寒さ対策にもなる優れものブーツ
エーグル
「ベニル」(1万9440円)
「山で行われるフェスで雨が降ると、濡れるだけでなく気温低下で体力も奪われます。ハンティングブーツモチーフにしたベニルは素材に厚みがあるので、寒さをしのぎたい人にピッタリ。ぬかるみもガンガン歩けます!」(近澤さん)
▼雨のフェスにも似合うブーツの定番
L.L.Bean
「ビーン・ブーツ 8インチ」(2万2680円)
「誰もが知るブーツの定番は、自宅からそのまま履いていくこともできますね。アッパー部分は防水仕様で革部分も雨を弾くし、ボトムのグリップ力も優れているので、雨のフェスで現れるぬかるみも安心です」(近澤さん)
▼機能性の高さから多くのフェス好きが愛用
日本野鳥の会
「バードウォッチング長靴」(4752円)
「もともとはバードウォッチングで湿地や干潟に入る人向けのレインブーツですが、フィッティング性の良さから今やフェスシーンの顔になるほどの人気アイテムです。使わないときは小さく折りたためるので、荷物が多くなりがちな人も安心!」(近澤さん)
■雨のフェスはぬかるみ必至!でも伝説が生まれるのも雨の中だ!
洋服もシューズも泥まみれになる雨のフェスは過酷な環境。雨が原因でフェスが嫌いになる人も少なくない。しかし雨の中のライブはそれこそ “フェス” という言葉が生まれる前から数々の伝説を生んでいる。
全身びしょ濡れになりながら煽るアーティスト。オーディエンスの中には雨が強くなるほど盛り上がる手練もいるほど。しっかり準備さえしておけば雨のフェスも怖くない!
ただし、少しでも体調がおかしいと思ったらテントで休んだり救護所に相談を。
また豪雨だとテントが水没する可能性も。場所を選べるなら、テントは高台に設営しよう。
本記事の内容はGoodsPress7月号80-81ページに掲載されています
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(文/高橋満)
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