ドラレコ導入前に知っておきたい基礎知識【ドラレコ完全攻略①】

【Point1】有効画素数

有効画素数と記録解像度の数字が大きいほど高画質になる。スタンダードモデルでは1280×720/HDが多いが、それよりも上の1920×1080/フルHDが現在の標準で、周囲のクルマのナンバーが読み取れるレベル。また画質にこだわるモデルでは2304×1296/3Mや2560×1440/WQHDを採用しており、ビデオカメラ並みの高精細を誇る。それ以上の3840×2160/4Kも一部メーカーからリリースされている。

▲機種によっては任意に記録解像度の選択が可能。解像度が上がると、当然記録時間が少なくなる

 

【Point2】フレームレート

ドラレコのカメラが1秒間に何コマの撮影が行うのかを示す数字。たとえば、28fpsならば1秒間に28コマ撮影しており、コマ数が増えるほど映像の動きは滑らかになる。27~32fpsが標準的と言えるが、中には60fpsのモデルもある。ただし30fpsの場合には西日本のLED信号機が消灯して映る機種があるので、購入時にはメーカーサイトなどでスペックを確認しておきたい。

▲西日本地域で使用する場合にはフレームレートの設定変更が必要な場合もあるので注意

 

【Point3】画像補正機能

ほとんどのメーカーのミドルクラス以上の機種には「HDR(ハイダイナミックレンジ)」「WDR(ワイドダイナミックレンジ)」などの画像補正機能が搭載されている。これらは画面内の明暗差を自動的に補正するもので、朝や夕方に発生する逆光、夜間、トンネルの出入口などで効果を発揮する。白飛びや黒つぶれを抑えて、全体にバランスの取れた見やすい映像を作り出す。ただし、機種によって効果の差がある。

▼画像補正あり

▼画像補正なし

画像補正の有無でこれほどまでに差がある。可能であればHDRやWDRの機能を搭載した機種を選ぼう。

 

【Point4】視野角

視野角=撮影画角が水平方向に広ければ、横方向から飛び出してきた車両や人の動きを捉え、垂直方向に広ければ頭上の信号機も映り込む。ほとんどのモデルではダッシュボード左右の端までカバーしており、ドライバーが前方を見ているときよりも広いエリアを映している。数値はメーカサイトやパッケージなどに水平/垂直/対角の3種類が記載されている。製品選びの際はしっかりと確認したい。

▲広いエリアを映せると画面内の情報量は増えるが、像が小さくなり詳細が確認しにくくなることもある

 

【Point5】 駐車記録

ドラレコを監視カメラとして使えるようになる機能で、採用するモデルが増えてきている。クルマのエンジンを切ると録画待機状態となり、車両に振動が加わったり、周囲に人がうろついたりするとセンサーが反応して自動的に録画を開始する。一部、バッテリー内蔵で駐車監視機能を標準搭載している機種もあるが、多くの機種では電源ケーブル(車両から常時電源を取得する)など別売りのオプションパーツが必要となる。

▲自宅だけでなくスーパーやコンビニなどの駐車場でも活躍。いたずらや車上荒らしに効果を発揮する機能だ

 

【Point6】GPS

上位機種ではカーナビでおなじみのGPS対応が当たり前となっている。GPS受信機が衛星からの電波を受信して自車位置を割り出すとともに、日時や速度などの情報を取得。映像とともに記録できる。それらのデータはPC向け専用ビューアーソフトや専用スマホアプリ(一部モデル)で確認ができ、地図や走行したルートも表示される。映像にGPSデータを組み合わせることで証拠としての能力が高まる。

▲専用ビューアーソフトやスマホアプリを利用すれば、映像の記録場所を示す地図表示が可能だ

 

【Point7】Gセンサー

車両の前後方向、左右方向、上下方向の動きを検知できるセンサーで、一定以上の数値を記録すると、記録映像の上書きを禁止するイベントモード(メーカーにより名称は異なる)に切り替わる。PC向け専用ビューアーソフトではGセンサーのデータを確認でき、急ブレーキを踏んだことや急ハンドルを切ったことなど、状況の推測が可能になる。通常モードからイベントモードに切り替わるGセンサーの感度は、ユーザーが設定できる。中級機種以上で内蔵しているモデルが多い。

 

【Point8】ビューアーソフト

PC向けの専用ビューアーソフトを無料で用意しているメーカーが多く、これを利用することで記録映像の再生とともに、GPSデータやGセンサーに基づく情報の確認が可能となる。ほとんどはWindows用だが、一部のメーカーではMacにも対応している。ただし、映像確認だけならばQuickTimeやWindows Media Playerなどの汎用動画ソフトが使える。一部機種ではスマホアプリを用意し、記録映像再生だけでなく各種の設定や操作が可能だ。

▲専用ビューアーソフトは多くの情報が得られて便利だが、多くがWindows用。スマホアプリ対応モデルも増えている

 

【Point9】 記録媒体

撮影した映像は、本体ではなく付属(一部機種は別売り)のmicroSDメモリーカード(一部機種はSDメモリーカード)に記録する。容量は8GB ~32GBで、容量が多いほど高画質で長時間記録できる。一部機種では2枚のカードに連続的に録画ができる2スロット仕様を採用しているモデルもある。常に上書きを繰り返しているため、多くのモデルでは定期的なフォーマット作業や交換が必要となる。

▲microSDカードは消耗品。記録エラーなどのトラブルを防ぐためには定期的な交換をしたほうが良いだろう

 

【Point10】取り付け

ワンボディタイプであれば取り付け自体は簡単。本体と組み合わせたブラケットを両面テープを使ってフロントウインドウに貼るだけ。ただし、配線は乗降時に足を引っ掛けないよう整理が必要。一部機種を除き、電源はアクセサリーソケットから電源プラグで取得できるが、駐車監視機能を利用する場合や配線を目立たせたくない場合は、車両側の配線やヒューズソケットから直接電源を取得。不安な人はプロの取り付けサービスを利用しよう。

▲多くのモデルは取り付け作業をDIYで行える。配線ケーブルを内張りの裏側に隠すとプロ並みの仕上がりになる

【次ページ】ドラレコのQ&A

この記事のタイトルとURLをコピーする