■3モデルともクルマの周囲を多彩なアングルで再生!
PIXYDAとコムテックは、360度の全天周映像。カーメイトは、360度+360度の全天球映像を展開。
中でもやはり気になるのはカーメイトだろう。本体に搭載したふたつの360度レンズの映像を自動的に合成して再生可能で、「パノラマカット」では横長の映像を作り出し左右方向にぐるりと見渡せる。
画像を見ると映像のつなぎ目がわかってしまうが、これは、前面カメラは車外、背面カメラは室内に露出(明るさ)を合わせているため。車両前方の映像が真っ白く飛んでしまったり、室内の映像が黒くつぶれてしまったりすることを防ぐためだ。
「アングルカット」では、PCで確認時は自分の見たい場所を自由にマウスのドラッグ操作で選べる。死角がなく、足元や天井までしっかりと確認できる。拡大するとさすがに粗さも見えてくるが、独自のデュアルレック機能により車両前方だけをフルHD画質で捉えた映像も同時に記録できる。他にも、ふたつの円形映像を並べた「オリジナル」、前方映像の中に室内映像を組み込んだ「サークルイン」なども用意されている。
またスマホアプリには、真上から室内を見下ろしたような「リトルプラネット」や、真下から空を見上げたような「ラビットホール」というユニークなものもある。いずれの表示モードでも昼夜ともにクリアで見やすい映像だ。
PXIYDAは、前後左右の4分割画面表示が行えるが、歪みが少ないうえにくっきりしていて見やすい。前後のみの2分割表示にも対応している。夜間は室内が少し暗めだが、車両前方はよく見える。
コムテックは、左右にスクロールができるパノラマ表示や、横長の画面で前方と室内を同時に見せる2分割表示などを搭載。コントラストの高いクッキリとした映像でシャープさも十分。夜間の室内は少し暗い印象だが、車両前方は明るく映せるので安心だ。
▼PIXYDA「PDR750SV」
【昼間】レンズの角度調整で映せる範囲が変わるので微調整が必要
レンズを真下に向けた状態の場合、4分割画面のフロント映像は真上に近い部分の信号機が映らない。こんな時は、レンズ角度を上に向ければ信号機もしっかり映るようになる。ただし、クルマによってはドライバーの上半身は映らなかったり、左右窓の映像は傾いてしまったりするので微調整が必要だ。
【夜間】車内はやや暗めだが車外の様子はしっかり確認できる
室内はやや暗めでドライバーの顔や後席などは少し見えづらいが、車外は明るくハッキリ映っている。これは4分割画面でも2分割画面でも印象は同じだ。車外の状況を重視するならば特に問題はないだろう。
▼カーメイト「d'Action360S DC5000」
【昼間】撮影した映像はPCやスマホを使って4つのアングルで確認できる!
【夜間】見にくい映像は明るさ調整が可能
画像はオリジナルカットの夜間映像。車外も室内もよく見え、不満はない。他の表示モードでもこの印象は変わらない。なお、専用PCビューアーソフトは、より明るく表示される調整機能も搭載している。
▼コムテック「HDR360G」
【昼間】窓から見えるすべての方向を映し出せる“ラウンド表示”が可能
【夜間】車外の様子は明るくクッキリ見える
車内がやや暗めの傾向だが、車外はくっきりと見えるように明るさ調整されている。これはラウンド表示でもパノラマ表示でも同様の印象。
■まとめ
カーメイトは撮影範囲が広いうえに画質がよく高性能。オプションの追加で、アクションカメラとして使えるのも便利だ。コムテックは実用性、完成度ともに高く、必要十分な画質を備えていて操作性もいい。PIXYDAはタッチパネル操作と5インチの大きな画面が見やすく使いやすい点がポイントだろう。
>> 特集:ドラレコ完全攻略
本記事の内容はCarGoodsPress89号22-25ページに掲載されています
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