■日々進化するスマホのカメラ
ここ数年で目覚ましい進化を見せるスマホのカメラ機能。昨年は、広角と望遠のレンズを搭載するタイプが増えたが、今年はさらにその上を行く。
「今年は広角、望遠、超広角のトリプルカメラがハイエンド機種で主流になっています。iPhoneに先行する形でAndroidの搭載モデルが増加中していますね」
携帯電話の動向を追い続けてきた房野さんがそう話すように、Androidは驚くべきカメラ機能を備えたモデルが次々と登場。フリップ式やポップアップ式など、斬新なギミックも現れた。そんな中で共通のトレンドと言えるのが、超広角カメラだ。
「超広角カメラは、風景も室内もより広く撮れて新たな楽しみをもたらしてくれます。写真の端が歪む心配がありますが、画像処理できれいに仕上げてくれる機能も登場しています」
ミドルクラスもデュアルカメラが主流になり、スマホ全体でカメラの高性能化が進行。選びがいのあるモデルが増えている。
ライター・房野麻子さん
携帯電話雑誌の編集に携わった後、フリーランスライターとして独立。スマートフォンなどのモバイル端末紹介を中心に、Web媒体や雑誌で執筆活動を行う
1. 180度回転するフリップカメラで撮影アングルが自由自在!
ASUS
「ZenFone 6」(実勢価格:7万6450円前後)
アウト・イン兼用のメインカメラと超広角カメラからなるユニットがモーターで180度回転するギミックを搭載。高画質な自撮りに加え、自由なアングルでの撮影や安定したパノラマ撮影、被写体の自動追尾など、多彩な撮影機能に対応する。
【SPEC】
●OS:Android 9.0
●ディスプレイ:6.4インチ液晶(2340×1080ドット)
●メインカメラ:約4800万画
●サブカメラ:約1300万画素(広角)
●バッテリー容量:5000mAh
●サイズ:W75.4×H159×D9.1mm
●重量:約190g
180度回転するフリップカメラによりセルフィも高画質。フリップが自動で動くため安定して撮れるパノラマモードやフリーアングルでの撮影が便利。夜景モードもきれいです(房野さん)
2. ポップアップカメラと10倍ズームで幅広いシーンに対応!
OPPO
「Reno 10x Zoom」(実勢価格:10万9800円前後)
広角、標準、望遠の3つのカメラを組み合わせて画像処理を行うことで、画質を維持しながら10倍相当のズーム撮影を実現。インカメラは使用時に上部から展開する仕組みで、普段は内蔵されていてすっきりした全画面デザインとなる。
【SPEC】
●OS:ColorOS 6
●ディスプレイ:6.65インチ有機EL(2340×1080ドット)
●アウトカメラ:4800万画素+800万画素+1300万画素
●インカメラ:1600万画素
●バッテリー容量:4065mAh
●サイズ:W77.2×H162×D9.3mm
●重 量:約215g
3つのカメラで16-160mmの焦点距離をカバーし、独自の10倍ハイブリッドズームで、高画質なズーム写真を手軽に撮れます。端末の内部からせり上がる仕組みのフロントカメラもユニークです(房野さん)
3. 広角から望遠までカバーするLeicaクアッドカメラを搭載
ドコモ
「HUAWEI P30 Pro HW-02L」(実勢価格:9万1000円前後)
背面にLeicaブランドのカメラを4つ搭載し、高画質での撮影を実現。超広角、広角、光学5倍相当の望遠ズームカメラに加え、ボケ効果やAR機能と連動する深度測定カメラも備える。AI手ぶれ補正技術も搭載。
【SPEC】
●OS:Android 9.0
●ディスプレイ:6.5インチ有機EL(2340× 1080ドット)
●アウトカメラ:約4000万画素+2000万画素+800万画素(ToF)
●インカメラ:約3200万画素
●バッテリー容量:4100mAh
●サイズ:約W73×H158×D8.6mm
●重量:約192g
ライカとの協業によるクアッドカメラが大きな特徴。独自開発の大型RYYBセンサーで暗所でも明るい写真が撮れます。最大50倍のデジタルズームは手持ちで月の撮影もできる性能です。(房野さん)
4. AI対応トリプルカメラが被写体を選ばず美しく仕上げる
ファーウェイ
「HUAWEI P30 lite」(実勢価格:3万6080円前後)
背面に超広角、広角、標準(深度測定)を組み合わせたトリプルカメラを搭載。高性能なAIに対応し、アウトカメラは22種、インカメラは8種のシーンや被写体をリアルタイム認識して、色や明るさ、コントラストを自動調節してくれる。
【SPEC】
●OS:EMUI 9.0
●ディスプレイ:6.15インチ液晶(2312×1080ドット)
●アウトカメラ:約2400万画素+800万画素+200万画素
●インカメラ:約2400万画素
●バッテリー容量:3340mAh
●サイズ:約W72.7×H152.9×D7.4×mm
●重量:約159g
ミドルレンジながら3つのカメラを搭載し、120度の超広角撮影も可能。インカメラが約2400万画素と高精細で、AIを活用した美しいセルフィも撮れます(房野さん)
5. 静止画や動画の撮影時にアウトドア情報も記録
au
「TORQUE G04」(実勢価格:8万1400円前後)
防水、耐海水・温水、耐衝撃、耐荷重など27項目の耐久試験をクリアしたタフネスモデル。背面に画角135度の超広角、約2400万画素の広角からなるデュアルカメラを搭載。暗所や水中などの撮影モード、手ぶれ補正機能も搭載する。
【SPEC】
●OS:Android 9.0
●ディスプレイ:5インチ液晶(1920×1080ドット)
●アウトカメラ:約2400万画素+約800万画素
●インカメラ:約800万画素
●バッテリー容量:2940mAh
●サイズ:約W73×H150×D13.4mm
●重量:約200g
人気の高耐久性スマホがカメラ機能を大幅に進化。 約2400万画素のメインカメラと画角135度の超広角カメラを搭載し、海中でも撮影できます(房野さん)
6. Xperiaの新モデルも期待大!
ソニーモバイル
「Xperia 5」(価格未定)
9月に催されたIFA2019では、ソニーモバイルがXperiaの新モデルを発表した。Xperia 1と同様に縦横比21:9の有機ELディスプレイを採用したモデルで、カメラも同じトリプル仕様。瞳AFや高速連写、ハイブリッド手ぶれ補正など撮影機能が充実している。日本では今秋発売予定だ。
>> 秋の新製品NEXTヒット
本記事の内容はGoodsPress11月号32-33ページに掲載されています
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(文/高橋智)
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