■ダイハツ 新型コンパクトSUV
ダイハツといえば、かつてビーゴという5ナンバーサイズのコンパクトSUVを販売していました(トヨタからはラッシュとして発売)。さらに前にさかのぼると、ロッキーなどもありましたね。
そんなダイハツが、新型コンパクトSUVを東京モーターショーのプレスデーにサプライズ公開! まだ車名は伏せられていて、展示車の脇には「新型コンパクトSUV」と書かれているだけです。しかし、その下には小さく(市販予定車)と書かれていました。
こちら、タントに次ぐダイハツの新アーキテクチャ“DNGA”第2弾モデルとして年内にも登場すると言われています。
ボディサイズは全長3995×全幅1695×全高1620mmという5ナンバーサイズ。エンジンは1L 直3DOHCターボで最高出力72kW(98ps)、最大トルク140N・m(14.3kg-m)になるとのこと。トランスミッションはCVT。駆動方式はFFと4WDが用意されます。
SUVは世界的に販売台数を伸ばしているのはみなさんご承知の通り。最近では、5ナンバーサイズのハッチバックを選ぶ人も、同じサイズ感でSUVに乗りたいという人が増えています(これまでのコンパクトSUVは全幅が1750~1800mmくらいあるので選びづらい人もいたのです)。
ダイハツの新型SUVはそういうユーザーをがっちりつかむかもしれません。
■スズキ ハスラーコンセプト
その愛らしいデザインが多くの人から支持され、発売と同時に大ヒットモデルとなった初代ハスラーも登場から4年が経過し、いよいよ新型へと生まれ変わります。
スズキブースにはハスラーコンセプトという車名で、クロスオーバータイプやアウトドアスタイルなど、4タイプのハスラーが展示されました。
ハスラーコンセプトはフロントライトを始め、初代の面影を色濃く残すデザインに。よく見るとライトやグリルの形状が微妙に変化しているのがわかります。
そして前後のバンパーやタイヤハウスなどはSUVらしさが強調されたものになっています。後席ドアの後ろもSUVっぽい雰囲気にまとめられていますね。
インパネはメーター、ナビ部分、そして助手席前と、タフなアウトドアウォッチを連想させるようなプロテクションフレームを採用。ギア感が強調されています。
プレスブリーフィングなどで発売時期は示されませんでしたが、完成度の高さ見るに、間もなく発売されるのは間違いないでしょう。
■三菱 SUPER HEIGHT K-WAGON CONCEPT
三菱はコンパクトSUVのMI-TECH CONCEPTとともに、もう1台のコンセプトモデルを東京モーターショーで世界初公開しました。それがSUPER HEIGHT K-WAGON CONCEPTです。
車名こそコンセプトモデルの名前になっていますが、次期eKスペースであることは明らか。こちらは本年度中の発売を予定していることが発表されました。
日産デイズの兄弟車であるeKワゴンは、カスタムモデルの立ち位置にeKクロスというオフロードSUV色を強調したモデルをもってきました。このSUPER HEIGHT K-WAGON CONCEPTも同様に三菱のデザインアイデンティティ“ダイナミックシールド”を採用したSUVテイストになっています。
つまり、新型eKスペースは標準車とSUVルックのモデル、2タイプが用意されるということでしょう。
高速道路同一車線運転支援技術であるMI-PILOTを搭載するとともに、衝突被害軽減ブレーキシステム、踏み間違い衝突防止アシストなど“サポカーSワイド”に該当する予防安全技術を採用。
次期eKスペースの姿が見えてきたということは、兄弟車である日産デイズルークスも同時期に登場するのは間違いなさそうです。
■SUBARU レヴォーグプロトタイプ
今回の東京モーターショーで世界初公開となったレヴォーグプロトタイプ。クルマそれぞれが持つ価値をより大胆に際立たせるというSUBARUの新デザインコンセプト “BOLDER”を初採用するモデルで、スバルを象徴するヘキサゴングリルやブリスターフェンダーが印象的です。
エンジンは1.8L水平対向直噴ターボに。そしてスバルグローバルプラットフォーム(SGP)は、フルインナーフレーム構造が組み合わされる次世代バージョンへと移行します。
先進安全装備は新世代のアイサイトを採用。広角化した新開発ステレオカメラと前後あわせて4つのレーダーで、見通しの悪い交差点での出合い頭や右左折時までプリクラッシュブレーキの作動範囲が拡大されています。
また、GPSと準天頂衛星「みちびき」を介してロケーターが自車位置を正確に特定。高精度マップで自動車専用道路形状をクルマが把握して、カーブ前減速や渋滞時のハンズオフ走行支援を実現するとのこと。
発売予定は2020年後半。1年後が待ち遠しいですね。
■マツダ MX-30
マツダ初の量産EVモデルとなるMX-30が東京モーターショー2019で世界初公開されました。サイズ感は発売されたばかりのCX-30とほぼ同等で、グリルと繋がるヘッドライトが独特の雰囲気を醸し出します。テールランプも丸型にして前後のデザインの共通性がとられていました。
外観で最大の特徴は、RX-8以来の観音開きドア(フリースタイルドア)が採用されたこと。2枚ドアのような雰囲気を残しつつ利便性も与えられたこの方式は便利そうです。リチウムイオンバッテリー容量は35.5kWhです。
MX-30はまず2020年に欧州で発売。その後日本にも導入予定だと言います。
■日産 ニッサン アリア コンセプト
日産が10月23日のプレスブリーフィングでサプライズ発表したニッサン アリア コンセプト。これは2017年の東京モーターショーで公開されたニッサンIMxがより市販車に近い形で公開されたものと思っていいでしょう。外観を見ると市販車に近い形で成形されているのがわかります。
エクステリアデザインのコンセプトは、「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」。そこにスリーク、シームレス、シックというキーワードで、ダイナミックでありながらEVらしいシャープな雰囲気を表現したといいます。
インテリアは日本の職人技と自然に融合したシームレスさを表現。運転席の前にはスタートボタン、12.3インチディスプレイ操作用ノブ、エアコン操作ボタンしか置かれておらず、システムを起動させるとインパネに触覚操作ボタンが表示されるようになっています。シートは超極薄フレームを採用し、限られた室内スペースをより広く使えるようにしたそうです。
パワートレーンはツインモーター四輪駆動システムを採用。前後の高出力電動モーターで高次元の発進、加速性能を味わうことが可能に。
新型スカイラインに初搭載されたプロパイロット2.0に加え、スマホや専用デバイスを使って車外から自動駐車させられるプロパイロットリモートパーキングを搭載。
プレスブリーフィングでは「近い将来に登場する量産モデルのコンセプトカー」であることが発表されました。同タイミングで発表されたIMkと違い、具体的な車名が付けられていること、生産車に近い形で外販が形成されていることなどから、“近い将来”は間近と読み取ることができそうです。
>> 東京モーターショー
[関連記事]
まるでSFの世界!未来感あふれるコンセプトカー6選【東京モーターショー2019】
コレは売れそう!マツダ「CX-30」は世界で最も美しく日本にジャストサイズなSUV
マイチェンで人気復活もこの先どうする?トヨタ「プリウス」の未来を考える
(取材・文/高橋 満<ブリッジマン>)
- 1
- 2