1. ファスナーにまでこだわった見目麗しいシェルター
サバティカル
スカイパイロット TC
(7万6800円/税別)
2019年のキャンプシーンで大きなニュースとなったのが、エイアンドエフが新ブランド「サバティカル」を発表したことでしょう。
第1弾はシェルターとオープンタープの計4モデル。いずれも根強い人気を持つポリエステルとコットンの混紡素材でナチュラルな質感。そして、張り方のバリエーションが豊富なのが特徴です。中でも注目は「スカイパイロット TC」。
ブームの兆しを感じるフロアレスの大型シェルターで、この手のシェルターには珍しく4枚のメッシュパネルも搭載しています。
夏なら、昼間はパネルを跳ね上げ、夜はパネルを下ろしてメッシュに変えてコットで涼しく眠れそう。
一方、真冬はマッドスカート付きで全閉に。メインパネルは氷点下でも凍りにくいビスロンジッパーを採用するなど、細部へのこだわりも見事。
センターポール1本と4本のサブポールのおかげで、デッドスペースが少なく、雨もたまりにくい。それでいて税込で10万円以下! 抜群にコスパがいいんです。カップルでゆったり過ごす時や、ソロ仲間とのリビングに用意したいと思わせるシェルターです。
サバティカルでは2020年春の新製品を4モデル発表しています。来期はテント中心のようで、こちらも楽しみですね!
>>エイアンドエフ
2. 樹形がそのまま分割式ポールになった
エントホ
タープポール
(8500円/税別)
ソロ向けのタープや、テントのパネルを張り出す時、どうしていますか? 金属ポールがなんだか味気なく感じている人に朗報です。
エントホが作った「タープポール」は、自然が作った造形美、枝の姿をそのまま残したポールです。それもそのはず、1本(185cm)の枝を4等分に切り分けて持ち運べるに加工しているのですから。
キャンプ場にはポールに使えそうな硬めで長い枝が落ちていることもありますが、大抵の場合は片付けられるか、落ちていてもボロボロに弱くなっています。こちらはよく乾かした硬い広葉樹を使用。小型タープなら問題なく支えてくれるそうです。
ネジで各枝をつなぎ合わせます。枝分かれ部分をフックとして使用できるよう残しているのが、わかってますね。写真左から2番目の枝はネジではなくグロメットに差せるようにしています。
グロメットに差すときはピンのままでいいですが、布部分に当ててタープを持ち上げるようなときはエッジを軽く丸めた枝をピンに差して使います。風でタープが浮き上がりそうな時に押さえるのにもよさそう。
原木は桜や栗、カエデ、ナラなどの広葉樹。1本1本、雰囲気が違ってそれがステキ。枝のもとの皮目が合うようにつながっています。樹種や形状が1本ずつ異なるので、その枝にあった加工を施しているそうで手間がスゴイ。
DIY自慢なら作れるかもしれませんが、そもそもまっすぐな原木を手に入れるのが大変です。
>>エントホ
3. 自宅、旅先、キャンプサイト…どこでもスッキリ
パーゴワークス
「W-FACEシリーズ」
(1800~3000円/税別)
キャンプ道具を並べると、思いのほか小物がいっぱいあることがわかります。
小物類は用途別にざっくりまとめておきたいのですが、これがどうにもうまくいきません。まとめた袋の中身が何かわかりませんし、食器やウエアなどは、使用済みのモノと使用前のモノを分けておきたいので、そうなるともうひとつずつ収納袋を用意しなければならないし……などと迷いに迷っているわけです。
この迷宮から抜け出す手助けをしてくれるのが、「W-FACE」シリーズ。 11月には新色のブルーとカーキが登場しました。新色は、パーゴワークスのWEBストアと一部限店舗で販売されており、ちょっとだけレア感があります。
商品名の前の数字は、容量(L)を表しています。巾着タイプのSTUFF BAGとファスナーで閉じられるPOUCHで、どちらもほどよいマチ付き。これらはいろいろな道具を採寸し、無駄なく収まるサイズを計算したそう。
底には中に入れた小物が何かが一目でわかるよう、プリントされています。現地でも中身を確認しやすいほか、自宅での収納にも役立ちますね。
片面はメッシュ仕様で、ただのポケットに見えますが、仕切りは可動式なのでメッシュ側がメインコンパートメントになります。これが超便利!
各容量、ブルー、グレー、カーキの3色あるので同じ容量でも色を変えれば中のモノが何かを簡単に認識できそうです。
>>パーゴワークス
4. 雨の日や雪遊びの後にも役立ちそう
ルートート
「ルー・ガービッジ COTTON CANVAS 45L-A」
(4800円/税別)
コンパクトにたためて持ち運びしやすく、キャンプのゴミ箱として定着したルー・ガービッジ。キャンプサイトでゴミが風で飛ばされる問題が解消する優れものです。しかもお値頃なので2~3種類用意しておくと、その場で分別できるので撤収時に分別のために手を汚すことがありません。
そんなルー・ガービッジに、コットンキャンバス製「ルー・ガービッジ COTTON CANVAS 45L-A」が仲間入り。容量30L(3800円/税別)もラインナップしています。
10年ほど前から愛用している私物のルー・ガービッジ(写真右)と比べてみました。従来モデルは長方形の底ですが、COTTON CANVASは正方形。このため広げるとバケツ型になるんですね。
コットンはざっくりとした目で、ナチュラルな雰囲気はもちろん、これまでのルー・ガービッジではちょっと浮いてしまうミリタリー調のキャンプサイトにもマッチ。それにガレージ、リビングなどいろんな場所で違和感なく使えそう。
底とフチはターポリン製で、地面に置いても大丈夫。ペグで固定できるハトメ付きなのも気が利いています。
ルー・ガービッジならではの、ビニール袋を固定するスナップ付き。ゴミ箱としても使えますし、これだけ大きなサイズなので雨に濡れたタープも入りますし、薪を入れたり、寝袋やブランケットの収納にもよさそう。これからの季節は汚れた長靴や濡れたスキーウエアを入れて持ち帰るなんてことも可能です。
>>ルートート
5. 用途はたったひとつ、ビールを運ぶため!
スタンレー
「クラシック真空グロウラー 1L」
(8000円/税別)
アメリカでは当たり前のようですが、日本でも徐々に広がっているビールの量り売り。
どうやって持ち帰るかというと、炭酸飲料の保管を考慮した「グロウラー」というボトルです。これにふちいっぱいまでビールを詰めてもらえば、数時間後でもシュワシュワ泡がはじけるビールを味わえるわけ。
2019年より新ロゴとなったアメリカ生まれのスタンレーにも、当然グロウラーがラインナップされています。「クラシック真空グロウラー 1L」。
これを持ってブルワリーへ行き、作り立てのビールを詰めてもらってキャンプ場へ! そんな贅沢な夢が叶うというわけ。
ただ、ブルワリーが道中になかったり、立ち寄ったりする時間がない場合もあるので、缶ビールや瓶ビールをグロウラーに詰めて持っていくほうが現実的でしょう。
ふた上部にはしなやかで深めのゴムパッキンが付いています。そして、ねじ込み式ではなく、上からしっかりと押さえるキャップを採用。密閉型のキャップは炭酸飲料を入れるとふたを破損する危険がありますが、グロウラーは絶妙に圧力を逃すため安全に持ち運べるというわけ。
ちなみに、冬は熱いものを入れたくなりますが、熱いものを入れると内圧がかかってフタが開かなくなる場合があるため使用はすすめられないとのことです。
缶ビール500mlを入れて3時間後、タンブラーに注ぐとこの通り。ビールはなるべくいっぱいまで注いでおくほうが炭酸が抜けにくいので、容量1Lのグロウラーに500mLのみ入れるのはかなり不利です。にも関わらずこの通り、しっかり泡が立ちました。
持ち運びに気を遣う瓶ビールや量り売りビールを詰めてキャンプに行きたくなる。そんなアイテムです。
>>ビッグウイング
>> [特集]2019年まとめ
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(取材・文/大森弘恵)
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