■スマホと連動でG-SHOCKらしい腕時計の使い方を提案
落下強度の耐衝撃性能に始まるタフ仕様の強化、ストップウォッチなどの計時機能、温度や気圧、高度を測定するセンサーなど、G-SHOCKの足跡は多彩な実用機能を小型の腕時計の中に凝縮していく歴史でもあった。2000年代に入ると、標準電波を受信する機能やソーラー充電機能も搭載。さらに防塵・防泥機構、衝撃・遠心重力・振動という3つの力からモジュールを保護する機構なども開発され、構造の複雑化が進んだ。
そんな中でひとつのターニングポイントとなったのが、2012年に発売されたスマートフォンと連携する「GB-6900」だ。多機能化ととともに操作の難易度も高まる中、完全に普及して生活のインフラにまでなっていたスマートフォンを、G-SHOCKのパートナーとして選んだのだった。
電力消費の少ないBluetooth Low Energyを通信プロトコルとして選び、時刻自動修正や音声着信動作の停止、ペアリングした端末の検索という、利用機会の多い操作をアプリで代用することで、スマートな操作性を追求。当時、世界で開発が進んでいたスマートウォッチとは異なる方向性を示し、G-SHOCKらしい次世代の腕時計の使い方を実用的な手段で提案した。
現在は上位シリーズを中心に対応モデルが増加し、アプリもバージョンアップ。アラームやタイマーの設定、ホームタイムとワールドタイムの表示切り替えなど、より多彩な機能に対応している。一方で、G-SHOCK本体の操作性を進化させる “スマートアクセス” も開発。電子式リューズスイッチとマルチモーターの組み合わせにより、アナログ時計でも多機能を感覚的に操作できるようにしている。
こうした操作性の改良は、デザインへの影響も少なくない。ボタンや表示をシンプルにでき、アナログモデルのデザインの幅も広がってきた。機能を積み上げるだけではない、スマートな操作性の追求。G-SHOCKの進化は、こうした細かな部分からも感じ取れるのだ。
▼どんなシーンでも頼れる機能をスマートに使いこなす
カシオ
「G-SHOCK MTG-B1000DCM-1AJR」(15万9500円)
レイヤーコンポジットバンド仕様の「MTG-B1000D」をベースに、レーザー彫刻技術による斬新な外装を実現したミドルサイズモデル。箱型のフレームでモジュールを保護する “新コアガード構造” を採用。ケースサイズW51.7×H55.8mm、20気圧防水。
●タフネスと精度を追求した独自構
●軽快な操作性を実現したスマホ連携
本記事の内容はGoodsPress12月号100-101ページに掲載されています
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(取材・文/高橋 智 写真/江藤義典 スタイリング/小孫一希)
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