■地デジが始まって10年、今が買い替えのタイミング
2018年12月から始まった新4K8K衛星放送で注目を集め始めた有機ELテレビ。実際のコンテンツはまだ少ないものの、通常の番組を視聴してもその圧倒的な画質の良さははっきりと見て取れる。
「正直言って4K有機ELテレビに慣れてしまうと、もう液晶には戻ることはできません。僕も引っ越しを機に買い替えました」と話すのは、オーディオ・ビジュアルライターの折原一也さん。
「現在の有機ELテレビは、サイズ的には一般用として55型と65型のふたつしかありません。これはディスプレイを供給しているのが世界で1社のみだからです」
各社ともそのディスプレイを使い、画質エンジンの味付けやスピーカー性能、録画機能や配信対応などで個性を出している。
「地デジ化から10年、その時に薄型液晶テレビが普及したのですが、テレビの寿命は約10年と言われていますから、今がちょうど買い替え時期なんです」
それに発売当初に比べると、有機ELテレビの価格も下がってきている。そして、今年は東京でオリンピック・パラリンピックが開催される。世界のトップアスリートの活躍を高画質の大きなが画面で楽しめる。今はちょうど買い替えどきと言えるだろう。
■本格的な “攻め姿勢”ならば狙い目は20万円台
1. タイムシフトマシンなら予約録画の手間いらず
TOSHIBA
「レグザ 55X930」(実勢価格:25万円前後)
4Kチューナー内蔵に加えて、最大6チャンネルの地デジ全録画とタイムシフト機能だけのためにこの機種を選んでもいいですね。テレビの録画視聴の仕方が全く変わってしまいますよ。実は、以前からレグザユーザーでしたが、僕はこの機能から離れられず、買い替えた機種もまたレグザを選びました(折原さん)
新映像処理エンジンを搭載して地デジの画質も高めている。HDR10+/HDR10/Dolby Vision/HLGの4つのHDR規格にも対応している。
2. 誰もが使いやすい操作性はさすがビエラ
Panasonic
「ビエラ TH-55GZ1000」(実勢価格:28万円前後)
画質、音質ともに一定レベル以上で、スタンダードに満足できる機種です。操作も非常にわかりやすく、どんな人にもオススメできるモデルですね(折原さん)
高精細、高コントラストの画質、高音質をバランスよく備えたモデル。リモコン操作もわかりやすく、見たい番組や動画をすぐに探せる。
3. 画質エンジンが進化して、本当に美しい映像を引き出す
Sony
「ブラビア KJ-55A9G」(実勢価格:34万円前後)
あらゆるコンテンツを高精細にする、4K X-Reality PROという超解像エンジンを搭載しています。映画やスポーツをリアルに楽しみたい人にオススメです。Android TV機能も搭載しているので、ネット動画に簡単に対応できるのも魅力です(折原さん)
高性能で定評のあった従来型プロセッサーよりも処理能力を約2倍に高めた、X1 Ultimate搭載で、さらに高精細、高コントラストの画質を実現。
4. 画像エンジンとAIの融合で最適な画像と音質に
LG Electronics
「OLED 65B9PJA」(実勢価格:26万円前後)
LGは世界でもトップクラスのシェアを誇るテレビメーカーです。グローバルで人気の機能がたくさん入っていて、映像配信対応も強力です。加えて、ドルビーアトモスという立体音響システムも。この価格でこれだけの機能があるのはお買い得です(折原さん)
AIと映像エンジンを統合させることで、見るコンテンツや視聴環境を判断して、最適な美しい映像を表示する。
5. 東芝との共同開発で鮮明な画質で鑑賞できる
Hisense
「55E8000」(実勢価格:16万円前後)
実は日本で売っているモデルは、東芝レグザの設計チームが設計していて、その技術がたくさん盛り込まれています。画質的にいうと、レグザよりも少し鮮やかに味付けされていて、日本のコンテンツに親和性があります。そう考えると、このモデルは、コスパ的にすごくお得なんです(折原さん)
レグザとの共同開発で生まれた、レグザエンジンNEO plus搭載。立体感のある空間描写力で、漆黒と鮮やかさを両立させた画面が美しい。
6. 世界トップクラスのシェアだけに信頼感あり
LG Electronics
「OLED 55B9PJA」(実勢価格:16万円前後)
65型のところでも触れましたが、このサイズにも、最新のドルビーアトモスという立体音響システムがしっかり入っています。つまりテレビ1台だけで、ホームシアター的に楽しむことができるんです。本当にお買い得なモデルだと思います。(折原さん)
65型と同様のAIと映像エンジンを統合した方式で、高画質と見やすさを実現している。周辺光を分析することで、画像を最適化して表示する。