■オンロードもオフロードもいけるグラベルロードに注目!
最近、ロードバイクのトレンドに変化が起きている。
「これまで流行っていたのは、いわゆるレース用のロードバイクでした。軽量でスピードが出せる半面、実際に使用されるのは日々の通勤やロングライドなど、レースに関係ないこと。その状況に対応するように、普段使いからロングライド、そして年に数回のレースにも対応するオールラウンドモデルといえるものが登場し、人気を博しています」
そう話すのは、モデルでありトレーナーであり、自転車冒険家の肩書も持つ山下晃和さん。
オールラウンドモデルは太めのタイヤ、ディスクブレーキを搭載した、現実的に使える場面が多い汎用性の高いもの。しかもそれに加えて、旅に特化したロードバイクも人気だという。
「いわゆるグラベルロードと呼ばれるオフロードの走行にも適した自転車です。頑丈なフレームに、ディスクブレーキを装備し、砂利道からアスファルトの上までガンガン走れて、さらに旅の荷物が積めるキャリアも取り付け可能です。近頃のキャンプブームの相乗効果もあり、軽量のギアを積み込んで旅する人も増えていますね」
外に出かける自転車乗りもいる一方で、室内で自転車を楽しむ人も増加中だという。
「ZWIFT(ズイフト)というWebサービスが登場して以来、室内でトレーニングをしたり楽しんだりする人が増えました。その流れを受けて、ジムではなく自宅で使用するためのバイクも登場しています」
今後は外で自転車は乗らない、なんて人も続々現れるかもしれないですね」
■オールラウンドタイプ
レース用のロードバイク、“ピュアロード” とは違い、振動吸収性が高く、乗り心地が良いのが大きな特徴。太めのタイヤがセットされているため、アスファルトや多少のダートロードも走行可能。通勤ライドも、週末のロングライド、もちろんレースといろいろなシーンで使える。まさにオールラウンドで活躍する自転車。
1. フレーム内に工具をインして走りを身軽に!
トレック
「Domane SL5(ドマーニ SL5)」(34万9800円)
オールラウンドバイクの代表となる1台です。振動吸収性、工具の格納性など、目を見張る技術が満載!(山下さん)
トレックが独自に開発した軽量のOCLVカーボンフレームをベースに、振動を吸収する技術IsoSpeedを搭載。疲労を軽減効果が高く長距離のロングライドも楽に走れる。ディスクブレーキの採用で雨天時の制動力も高い。
【SPEC】
●フレーム素材:OCLVカーボン
●タイヤサイズ:700×32C
●メインコンポ:Shimano 105
●重量:9.89kg
▼すっきり工具を収納するフレーム構造
▼長時間走っても疲れない振動吸収テクノロジー
2. レースも普段づかいもOK!なんでもできるマルチバイク
キャノンデール
「Synapse Disc105(シナプス ディスク105)」(18万7000円)
ロングセラーモデルがトレンドのパーツなどを搭載し、さらに使いやすくアップデートされています(山下さん)
「アルミのキャノンデール」がリリースした高コスパモデル。アルミ製とは思えないなめらかな乗り心地、さらに30Cという太めのタイヤをセットしたことで、砂利道などの荒れた路面でもスムーズに走行できる。
【SPEC】
●フレーム素材:アルミ
●タイヤサイズ:700×30C
●メインコンポ:Shimano 105
●重量:10.0kg
■グラベルロードタイプ
グラベル(砂利)を走るために作られたロードバイク。オンロードからオフロードまで、走る路面を選ばず走れる頑丈なフレームと、天候に関係なく制動力を発揮するディスクブレーキを搭載。元々はのんびり旅する自転車として登場したが、現在はグラベルを走るレースも広がってきているなど、現在進化中のバイク。
3. 通勤も旅のライドも。無限に遊べるグラベルロード
トンプソン
「R9300 グラベル」(34万1000円)
荷物を積んでも問題ない頑丈なフレームと35Cという太めのタイヤをセット。旅するバイクとして不安のない作りになっています(山下さん)
キャリアやフェンダーの取り付けが可能で、通勤やツーリングなど、用途に合わせたカスタムが可能。軽量、高剛性のアルミフレームに、Shimano製のグラベル用に開発されたコンポを搭載。まさに走る場所を選ばないバイク。
【SPEC】
●フレーム素材:クロモリ
●タイヤサイズ:700×35C
●メインコンポ:SHIMANO GRX
●重量:‒㎏
4. 思わず冒険に出たくなる。走る場所を選ばない強度が特徴
マーリン
「NICASIO(ニカシオ)」(10万4500円)
クロモリフレームは強度が高く、長距離の旅に出かけても安心。荷物が保持できるボルトが多いのもポイントです(山下さん)
バネのようにしなるクロモリのフレーム素材と、最大47Cの極太タイヤまで取り付けられる設計により、疲れ知らずの冒険に出かけられる。シンプルなデザインは、自然の中でも街中にも違和感なくフィットする。
【SPEC】
●フレーム素材:クロモリ
●タイヤサイズ:700×30C
●メインコンポ:Shimano Claris
●重量:16.5kg
▼事故のリスクはナシ、ファン爆増中の室内バイク
ネットに接続できる自転車のWebサービスが続々と登場したことで、室内ライドの人気が急上昇! 中でも自分が漕いだスピードや距離が画面内のアバターを通じて再現される「ズイフト」は愛好者が多い。これまでの室内ライドはロードバイクをセットして走る「ローラー台」が主流だったが、室内専用のインドアバイクがそれに取って代わるかもしれない。
5. 画面内の起伏を再現する室内ライドの代名詞バイク
ワフー
「キッカーバイク」(48万9500円)
上りや下りなどの起伏を、バイクを傾けることで再現。室内にいながら外を走っているかのような実走感が味わえる。スマホで自分のロードバイクを撮影すると、簡単に同じセッティングに合わせられるなど、内と外をシームレスにつなぐ次世代の室内バイク。
【SPEC】
●設置面積:121×76cm
●接続方法:ANT+、Bluetooth
●適正身長:152~193cm
●重量:42kg
6. ポイントは静粛性。マンション住まいでも問題なし
ステージズ
「ステージズバイク」(36万3000円)
ベルトドライブ式のため、驚くほど静かにトレーニングを行える。ハンドルやサドルの高低、前後の調整ができ、自分のロードバイクを同じセッティングが可能。頑丈なスチール製のため激しい室内練習にも耐えられる。
【SPEC】
●設置面積:278cm×176cm
●接続方法:ANT+、Bluetooth Smart
●適正身長:147~208cm
●重量:62.5kg
※2020年4月6日発売「GoodsPress」5月号掲載記事をもとに構成しています
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