ケッチ、ジスペケ、ペケジェーetc バイクの略称どれだけ覚えてる?

▲1973年式「Z750RS」(Z2)

ゼッツー=「Z2」といえば、カワサキの歴史に残る名車。1973年に発売された際の正式名称は「750RS」、1975年モデルからは「Z750Four」となります。「Z2」は型式名称で、それが愛称になったかたちですね。呼び方には地域差があったようで、ゼッツーというのは関東でのもの。関西では車名の末尾を取ってアールエスと呼ばれていたようです。

▲1966年式「650-W1」

▲1972年式「650RS-W3」

カワサキの歴史を刻んできたモデルとしては「W」シリーズも忘れることはできません。1966年に登場した「650-W1」はダブワン、その後継モデルである「650RS-W3」はダブスリー(あるいはダブサン)の愛称で親しまれました。シリンダーが直立した並列2気筒(バーチカル・ツイン)エンジンが特徴で、1999年にはこのエンジン型式を現代の技術で復刻した「W650」が発売されます。このモデルはダブロクと呼ばれ、その後継モデルで排気量アップした「W800」はダブハチと呼ばれるのが一般的です。

▲2020年式「W800」

「W800」は2016年に排出ガス規制のために生産が終了しますが、2019年には新型となって復活。現在も新車で購入することができます。

そのほか、カワサキ車の愛称というと、1981年にエディ・ローソンがAMAスーパーバイクシリーズのチャンピオンとなったことで翌年に発売された「Z1000R」がローレプ(ローソン・レプリカの略)と呼ばれていたことも思い起こされます。また、1100ccから250ccまで揃っていた「ZZR」シリーズはゼットゼットアールが正式な読み方ですが、地域や世代によってダブルゼットアールズィーズィーアールダブルズィーアールなど多くの呼び方が存在しました。

 

■ジスペケのインパクトが大きいスズキ

▲1984年式「GSX-R」

冒頭で紹介したようにジスペケとは「GSX」の意味。「X」をペケと呼ぶのがなぜか流行ったんですよね。その流れで「GSX-R」はジスペケアールです。このシリーズは1100、750、400、250と排気量のラインナップが豊富でしたが、印象に残っているのは排気量の数字がなかった400の初期型でしょうか。シリーズ自体は現在も販売されていますが、この呼び方をされることは少なくなっているような気がします。

▲2020年式「ジクサーSF250」

ちなみに海外ではジクサーと呼ばれていて、これは現在「ジクサー250/150/SF250」の正式なモデル名になっています。

▲1972年式「GT380」

サンパチと聞いて、すぐに「あの2スト3気筒の」と思い浮かぶのは旧車好きな人でしょう。正式名称は「GT380」。1972年に発売されたモデルで、先行する2気筒の「GT250」のエンジンに1気筒分付け足すという今では考えられないような生まれ方をした車種です。3気筒なのに、なぜか4本出しのマフラーというのもこの車種くらいでしょう。

▲1985年式「RG400Γ」

ガンマといえば、レーサーレプリカの「RG250Γ」あるいはV型エンジンになった「RGV250Γ」のことですが、このシリーズにはワークスマシンと同じスクエアフォー(4気筒が真四角に並んだ形状)エンジンの「RG400Γ」と「RG500Γ」というマシンも存在しました。呼び名はそれぞれヨンガンゴガン。2ストの4気筒で400ccと500ccですから文字通りのモンスターです。「RG500Γ」の最高出力は日本仕様で64ps、輸出仕様は95psにも達していました。

【次ページ】サンマにヨンフォア

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