超小型だけど個性的な50ccバイクといえば、ホンダの「モンキー」を思い浮かべる人が多いでしょう。新型の「モンキー125」も魅力的ですが「あの小ささが良かった」という昔からのファンも少なくないはず。そこで、車体サイズは小さくてもユニークなデザインや装備でバイクファンの記憶に残るモデルを振り返ってみます。
■モンキーから派生した多くの個性派モデルがあったホンダ
1967年に発売された「モンキー」は、50年に及ぶ歴史の中で多くの派生モデルを生み出してきました。
大柄のタンクを装備した「ゴリラ」は知っている人が多いと思いますが、インパクトという意味では1991年に登場した「モンキーBAJA(バハ)」を外すことはできません。一度見たら忘れられない2灯式のヘッドライトは、メキシコのバハ・カリフォルニア半島で開催されている「BAJA1000」というオフロードレースに参戦するマシンを模したもの。約1000マイルを不眠不休で走り切るという過酷なレースのため、参戦マシンは夜間走行に備えて大型のライトを装備するのが常でした。そんなスタイルを50ccのミニバイクで再現した遊び心あふれるマシン。ちなみに、このマシンで実際に「BAJA1000」に参戦した強者もいました。ライダーは、後にダカール・ラリーで2輪・4輪の両部門で活躍する三橋淳選手でした。