【特集】夏の最新ヒット傑作モノ
今やオーディオ機器の一大トレンドとなっている完全ワイヤレスイヤホン。今年は本格ブランドがハイスペックモデルを投入し、納得の音質と使い勝手に高い評価が集まっている。
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2019年はアップルの「AirPods Pro」やソニ ーの「WF-1000XM3」が人気を博し、ノイズキャンセリング(以下、NC)機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホンが大きな注目を集めた。騒音がある屋外や電車内などでもクリアな音が聞けるのは、やはり快適だ。1万円前後で買える手頃なワイヤレスイヤホンが増えているとはいえ、これらNC機能搭載モデルも高い支持を集めている。
こうした流れを受けた2020年は、「幅広いメーカーからNCモデルが登場している」と、オーディオ・ビジュアルライターの折原さんは現状を語る。
「アップルやソニーが成功したことで、他社もNC機能搭載モデルに手応えをつかんでいるのでしょう。クアルコム社製NC対応チップの完成版ともいえるものが普及し始めたことも、この動きを後押ししていますね」
中には1万円台のNC機能搭載モデルも登場し、裾野が広がっていることを実感できるが、折原さんが今年注目しているのが、本格オーディオブランドの高性能モデルだ。
「テクニクスが4月にブランド初の完全ワイヤレスイヤホンを発売しましたが、すでに高い評価を集めています。実際に試聴してみても、表現力に優れた音質はもちろん、独自のハイブリッド処理によるNC性能も素晴らしい。また、高性能ヘッドホンで知られるゼンハイザーも、 NC搭載の新作を発売しました。こちらも本格ブランドらしい高音質を実現しています」
他にもNC搭載のスポーツ用や重低音に注力したモデルなど、用途に合わせて選べるラインナップが揃ってきた。しかし、何より音質を重視するなら、本格ブランド渾身のNC搭載モデルに注目してほしい。高価ではあるが、一度聞けばその音に納得できるはずだ。
オーディオ・ビジュアルライター 折原一也さん
PC系出版社の編集職を経て、独立。オーディオ・ビジュアル専門誌やWeb媒体、商品情報誌などで、トレンド解説や製品のレビュー など多彩な記事を執筆。2009年よりVGP(ビジュアルグランプリ)審査員も務めている
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