何が画期的なのか。それは、機械式クロノグラフの“エンジン”に当たるムーブメントに「キャリバーホイヤー 02」が搭載されていること。これは、同社がスイスのシュヴネにある最先端の専用ファクトリーで生産している、時計業界でも最先端を行くムーブメントである。
ストップウォッチ機能を起動するときに歯車の噛み合わせ不良で起こる秒針の不正確な動き、いわゆる “針飛び” を起こさない垂直クラッチ。操作を確実に、しかも心地良く行えるコラムホイール。このふたつの機構を搭載すると同時に、約80時間パワーリザーブ、つまり主ゼンマイがフルに巻き上がった状態なら3日間以上動き続けるロングリザーブ性能も備えている。
このクラスの自社製ムーブメントを搭載したクロノグラフは、他社なら100万円近い価格が常識。その上、文字盤やケース、ブレスレットの仕上げも抜群。それなのに税込みでも60万円台半ばで購入できる。これは大きな“事件”だ。
タグ・ホイヤー
「カレラ キャリバー ホイヤー 02 スポーツクロノグラフ」(67万6500円)
創業160周年を記念して、限定モデルに続いて発売が始まったタグ ・ホイヤーの看板ともいえる「カレラ」の最新クロノグラフ。ケース径44mm、自動巻き、SSケース&ブレスレット、100m防水。計4タイプをラインナップ(写真左から2番目のSSケース&ブラックアリゲーターストラップは77万5500円)
※2020年8月6日発売「GoodsPress」9月号掲載記事をもとに構成しています
<取材・文/渋谷ヤスヒト 写真/江藤義典>
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