ブームを追い風に続々登場した新機軸キャンプギア15選【GP AWARD 2020】

▼MOVEMENT

ブームが続くと、人とは違うひねりを加えた道具が欲しくなるもの。今年、俄然注目されたのが軍用品や伝統道具、DIY。素材・機能を見直した温故知新な道具が人気を博した。一方でブッシュクラフターが自作していたようなモノも、誰もが体験できるよう商品化が進んでいる。

1. 焚き火LOVERがこよなく愛する幕

ロゴス
「TAKIBI de JINMAKU」(1万890円)

この手の幕を使っている人、本当に多くなりましたよね。実際に使ってみると温かいし、冬キャンプにはいいと思います(牛田さん)

焚き火台のそばに立てて風をコントロールする “焚き火用風防幕”を世に広めた。風で火の粉が巻き上がるのを防ぎ、近くのテントやタープに火の粉が触れる危険を軽減。また、焚き火の熱を反射させる効果もあるので、秋冬キャンプで使うと手放せなくなると話題に。幕帯W90×H90×D86cm

▲張り綱は2本のみなのでサイト内が張り綱だらけにならない。幕はファイバーグラス両面にシリコンコーティングを施しており耐熱温度は500℃。収納してもコンパクトなので、荷物にならない点も高ポイント

 

2. 悩むことなくハンモック泊にトライ

カモック
「マンティス ウルトラライト」(4万3780円)

ハンモックを掛けていい場所を探すのが難しいいけれど、ハンモックテントで遊んでくれるような人がもっと増えるとうれしいですね(牛田さん)

蚊帳付きハンモックとタープのセットで重量はわずか992g。張り綱やハンモックを吊すライン(単体だと6490円)、ペグなどもそろったオールインワンなので、これだけで話題のハンモック泊を始められる。両側に広がるポケットなど使いやすさもピカイチ。全長304.8×幅142.2cm

▲タープはハンモックをすっぽり覆うサイズで、視界と冷たい風を遮断してくれる。 初心者はタープの中心にハンモックを設営するのがなかなか難しいが、自在金具で簡単に調整できるのは助かる

 

3. 名作チェアをリプロダクト

バリスティクス
「ローワーチェア」(2万8600円~3万1900円)

あえて昔からある道具をキャンプに使う人が増えています。もともと座り心地がいいものをさらに改良しているし、雰囲気がいいですよね(牛田さん)

英国軍がランドローバーに積載していたチェアをリプロダクトした“ローバーチェア” が人気に。さらにウレタンパッド入りヘッドレストを設け、座面を低くやや後傾にすることで極上の座り心地に変身させた。折りたたみ式を守りつつ、ロッキングタイプ(4万3780円)も登場している。日本製

 

4. 懐かしい無骨テントなのに驚きの心地良さ

DOD
「パップフーテント2」(3万5200円)

ソロキャンプの盛り上がりと共に、人とは違うことをしたくて軍用品を求める人が増えました。パップテント人気は今年を象徴する流れのひとつですね(牛田さん)

各国の軍が使っていた “パップテント” のシルエットはそのままに、床がなくても虫や風が入りにくい特殊デザインにし、メッシュパネルとメッシュのベンチレーターを搭載するなど、快適に過ごせるように進化させた。ポリコットン製。ひと回り以上大きな「ソロソウルウォウウォウ」も登場している。

▲二重キャノピー構造、そしてサイドに拡張できるようになり既存モデルよりもタープスペースが広くなった。難燃素材のポリコットン製なので、近くで焚き火ができるのも人気の理由だ

 

▼IDEA

もう出尽くしただろうと思えるジャンルの製品でも、開発者のちょっとしたひらめきやユーザーの声などから思いもよらなかった道具が生まれるもの。ともすればバラエティ色が濃くなりがちなアイデア系製品だが、2020年はひらめきだけに頼らず上質な道具に仕立てた道具がヒットした。

5. 2枚は量が多すぎるソロキャンプにぴたり!

4w1h
「ホットサンドソロ」(4950円)

食パン1枚で作るからソロでも味変できるんですよね。よく考えてくれたと感心するばかり。僕の“欲しいものリスト”にも入っています(牛田さん)

食パン1枚を半分に折るという、ありそうでなかった新発想のホットサンドメーカー。あえて焼き面の色をブラックとシルバーのツートーンにすることで、ほかの作業をしているうちにおきる“ひっくり返し忘れ”を視覚的に予防。細かな心配りがいかにも日本製だ。

 

6. 見た目は小さくても切れ味ヨシ

OLFA WORKS
「替刃式 フィールドノコギリ FK1」(2200円)

想像以上に切れ味がよくて、ちょっと使いたいって時にちょうどいい。僕も購入しています。文房具メーカーのフィールド向けギアというのがいいですよね(牛田さん)

学校や職場でおなじみ、オルファの黄色いカッターナイフと同じように刃を繰り出して使うノコギリ。ノコギリ風デザインの刃ではなく、上目を施した本格目立てとなっており、スムーズな切れ味が自慢だ。薄めの刃ではあるが、衝撃焼き入れで耐久性・靱性を備えている。

▲丸太の切断はさすがに厳しいが、キャンプ場でのちょっとしたクラフト作業にはちょうどいい。ポケットに入れても苦にならない大きさと軽さで、徒歩キャンプや山歩きのお供にもぴったり

 

7. 安全に積載できてマルチに活躍

ゴードンミラー
「スタッキング トランクカーゴ 50L」(3518円)

こういうハードケースは丈夫で便利。イスのように座ってもいいし、フタがフラットだからそのままテーブルとしても使えるのもうれしいですよね(牛田さん)

フタの耐荷重は100kgで3段まで積み重ねOK。しかも小物や食器をフタに置いても落ちないフラット形状なので棚、テーブル、イスにもなる。ガレージライフをテーマにしたブランドだけあり、ルーフラックに固定しやすいベルトガイド付き。ほかに容量22L、30L、70Lがラインナップ。

 

8. 市販薪からどっさり極細薪を作れる

37CAMP
「ハチェットスタンド」(1万1000円)

誰でも安全に薪から焚き付けを作れる道具で、非常に良いですよね。だってケガをしたらキャンプが楽しくなくなっちゃうから。やっぱり安全は大事です(牛田さん)

手持ちの鉈をセットすれば、いつもキャンプに持っていく金属製のペグハンマーで楽に薪を割れる。鉈で足先や指を傷つけることがないので薪割り初心者も安心して作業でき、狙った細さに割れるのが気持ちいい。鉈を取り外せば木工作業ができるという機能は拍手!

▲長い薪は途中までしか刃が入らないが、ひっくり返せば最後まで刃が入る

▲本体を倒せば、ノコギリを使わずに薪を短く踏み折ることも可能だ

【次ページ】価格以上の機能が感じられるアウトドアギア

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