【特集】GP AWARD 2020
★SPECIAL AWARD★
<カー&バイク部門>
SUBARU「LEVORG」
今年も各メーカーから多くのニューモデルが登場したが、今年の顔となる一台は何なのか。モータージャーナリストの島下泰久さんが選んだのは、10月に登場したスバルのレヴォーグ。新型のアイサイトを搭載し、スバルのフラッグシップモデルとしてデビューした同車の魅力とは?
■システムや走りなどが全方位で劇的進化
実はこの選考、1秒も迷いませんでした。編集部から「今年のスペシャルアワードを1台を選んで」と言われた瞬間、まさに即決で「新型スバル レヴォーグ以外ありえないでしょう!」と答えていたのでした。
2020年も本当にたくさんのニューカーが登場して、しかも魅力的なクルマは1台や2台 じゃなかったのですが、このスペシャルアワードはまさに今年を代表する、あるいは象徴する1台を選び出すもの。そうなれば単に良いクルマというだけではダメで、2020年に登場したクルマならではの価値を持っていなければ。それが今回の絶対的な選考基準でした。
新型レヴォーグは、フルモデルチェンジですべてが、本当に全身すべてが新しくなりました。外装デザインは随分と垢抜け、インテリアを見れば縦型大型タッチスクリーンを使ったデジタルコクピット。見た目だけでなく使い勝手も、先進感があふれています。
実はそのボディはスバル初の構造で、更にシャシーも一新。エンジンもお馴染み水平対向ユニットではありますが何と完全新開発で、効率性と爽快感をドーンと引き上げています。おかげでその走りは、まさにワールドクラスの出来栄え。本当に気持ちよく走るんです。
そしてダメ押しとばかりにアイサイトXの搭載! ベーシックなアイサイトも進化しているのですが、こちらは更に3D高精度地図データ、準天頂衛星「みちびき」による高精度GPS情報の活用によって、渋滞時の手放しが可能で、車線変更もアシストしてくれ、カーブ前や料金所では自動で減速してくれ...、といった最新の運転支援機能を実現しているのです。乗れば「クルマって、ここまで進化しているの?」と驚くことは間違いありません。
しかも新型レヴォーグは、このアイサイトX付きのGT EXでも348万7000円という価格で手に入れることができます。手の届かない高額車ではなく、多くの人が現実的に検討できる価格で、これだけ充実した内容を実現しているのですから、これはもうスバルの本工場がある群馬県太田市に向かって最敬礼するしかありません!
いやあ、よくぞこんな素晴らしいクルマを出してくれました。きっと新型レヴォーグ、歴史に残る1台になりますよ!
モータージャーナリスト・島下泰久さん
日本だけにとどまらず、世界中を飛び回っているモータージャーナリスト。 神奈川県出身、48歳。著書『2021年版 間違いだらけのクルマ選び』(草思社) が発売中
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