時針がジャンプ!時で遊ぶ腕時計「フランク ミュラー」の代表的傑作

■クラシックなアールデコスタイルにアヴァンギャルドな時表示機構を搭載

フランク ミュラー
「ロングアイランド クレイジーアワーズ ジョーカー」(473万円)

1920年代のアールデコスタイルの角型ケースに、大胆にアレンジした独自の「ビザン数字」を配置。クラシック&アヴァンギャルドな「ロングアイランド」に、クレイジーアワーズ機構を搭載している。ケースサイズ45×32.5mm、自動巻き、ホワイトゴールドケース、日常生活防水。

▲通常モデルの文字盤

▲クレイジーアワーズ機構を搭載したモデルは、風防まで3次元曲面の傑作「トノウ カーベックス」(写真左)や、現代的な「ヴァンガード」(写真右)にも用意されている。価格はそれぞれ231万円、346万5000円、

▲こちらは時針に加えて文字盤中央のデイト表示針も深夜0時にランダムにジャンプする「トータリー クレイジー」。「クレイジーアワーズ」の発展モデルだ

▲ケース左9時位置上のボタンを押した時だけ時刻がわかる「シークレット アワーズ」は、時間を忘れたいとき、いや忘れられる腕時計だ

 

■「時のエンターテインメントを楽しむ」というコンセプトを生み出したフランク・ミュラー

1990年代、世界に“機械式複雑時計ブーム”を起こした天才時計師フランク・ミュラー。彼の業績は超複雑時計だけに留まらない。もうひとつの業績は、遊び心のあるメカニズムで時計の定義を “時を知る道具” から “時を楽しむラグジュアリーアイテム” に変えたこと。その代表作がこの「クレイジーアワーズ」。

普通なら右回りに1から12までひとつずつ大きくなるアワーインデックスの数字の配置が、おかしなことにランダムになっている。毎正時、つまり分針が文字盤を1周して通常の12時位置を示すと、時針がランダムな配置である、次の「時」の数字へと瞬間的にジャンプする。

この「時のエンターテインメントを楽しむ」というコンセプトは、従来の時計師にはなかった画期的なもの。時計の歴史に残る革命だ。

▲フランク・ミュラー 1958年生まれ。ジュネーブ時計学校時代から天才ぶりを発揮。1992年に自身のブランドを立ち上げ、世界的な時計ブームの主役に

▲本社工房はジュネーブ郊外のジェントゥのシャトー

>> 【世界の永久定番 腕時計雑学図鑑】

※2020年12月6日発売「GoodsPress」1.2月合併号掲載記事をもとに構成しています

<企画・執筆・編集/渋谷ヤスヒト>

 

【関連記事】

◆“時を知る”基本を極めた「ロレックス オイスターパーペチュアルデイデイト40」 
◆“究極の複雑機構”を搭載した「パテック フィリップ グランドソヌリ6301P」 
◆“究極のトゥールビヨン”を携えた「ブレゲ ケ・ド・ロルロージュ」 

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする