■素組みの完成品にプラスしたいお手軽な仕上げポイント
完成度の高い“素組み”の状態から、さらに仕上がりを良くするための方法も小西さんに教わった。具体的には“アンテナ処理” “スミ入れ” “ツヤ消し”という模型初心者でも挑戦しやすい3つの処理。いずれも、ほんのわずかな手間や時間しかかからない。ぜひ、お試しあれ。
▼アンテナをシャープに!
RX-78-2 ガンダムやシャア専用ザクの頭部には“アンテナ”が付きもの。今回紹介してきた1/144スケールのキットのアンテナは、安全性を考慮して丸い膨らみが付けられている。それを上記の手順でシャープにすると印象は急変! グッと凛々しい表情になる。
①切り取る部分を赤ペンで塗ってマーキング
②凸部をニッパーでカット
③ヤスリで表面をならす
④シャープなアンテナで凛々しい表情に
▼スミ入れで立体的に!
溝や境目を色付けする“スミ入れ”を施せば、パーツ表面の凹凸が強調され、より立体的な造形物に見えるようになる。なお、小西さんのオススメは表面張力で塗料が行き渡る液状タイプ。ペンタイプでは塗るのが難しい動力パイプの溝には有効だ。
①動力パイプなどに塗料を流し込む
②隠れた部分にも塗料が流れ込みやすい
③スミ入れによって造形が際立つ!
④グッと立体的に!
▼トップコートで光沢を控えめに!
片面に吹いたら乾くのを待ち、20~30分後に反対面も塗布する。小西さんいわく、GSIクレオス製「プレミアムトップコート」は塗布した表面のムラが少なくてオススメだとか。ちなみにトップコートを吹く際は、庭やベランダなど換気のいい場所を選ぶこと。
①キット全体にまんべんなく塗布
②表面が乾いたら裏面にも吹きかける
▼ちょっとの手間をかけるだけで完成度がアップ!
“アンテナ処理” “スミ入れ” “ツヤ消し”という3つの処理を施した状態。動力パイプの立体感が際立つとともに、ツヤの少ない落ち着きある見た目になった。こうした手間をかけて自分仕様に仕上げるのも、プラモデル製作の醍醐味だ。
※紹介しているガンプラは今回取材した小西和行さんの模型専門店「G作戦」などにて撮影したもの。価格は同店などで扱われているガンプラの値段です
※2021年9月6日発売「GoodsPress」10月号38-41ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/ナゴヤリュータ 写真/羽田 洋(プロペラ映像制作所)>
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