かつては、春先と秋口の2回、新型MacBookが発表されていましたが、ここ数年は機種ごとにアップデートされている印象です。
<最近のMacのアップデート>
2015年3月
「MacBook」「MacBook Air」「MacBook Pro 13インチ」
2015年10月
「iMac」
2016年3月
「MacBook Pro 15インチ」
2016年4月
「MacBook Air 13インチ」(標準メモリが8GBに変更に)
そして注目なのが、OSメジャーアップデートとなる「macOS Sierra」。これまで「OS X」といっていたものが、次からは「macOS」となり、その第一弾が「macOS Sierra」になります。名称まで変えるということは、古いMacだと対応できないのではないかと思ってしまいますよね。いったい自分の持っているMacは使えるのか気になります。
<「macOS Sierra」が使える可能性のあるモデル>
2009年以降の「MacBook」「iMac」
2010年以降の「MacBook Air」「MacBook Pro」「Mac mini」「Mac Pro」
上記モデルは、新OSの代表的な機能はほぼ使える可能性が高そうです。目玉機能であるSiriも、内蔵マイクがあれば利用できますし、「Apple Watch」によるロック解除なども問題なさそうです。
新OS「macOS Sierra」注目の新機能
新OSに搭載される注目機能としては、まずは、内蔵ストレージ(HDDやSSD)を自動で最適化してくれる「Optimize Storage」が挙げられます。
使用していない不必要なファイルを自動で選別してiCloudに移動してくれるという事ですので、これだけでも「macOS Sierra」に移行したいと思わせてくれます。
Siriに関しては、さまざまなアプリで音声入力による操作(検索や設定入力)ができるようになります。タイピングで両手が塞がっているときでも、検索をしたり、メッセージに返事をするなどちょっとした事で作業の手を止めなくてすむようになるでしょう。オフィスで利用するにはちょっと勇気が必要かもしれませんが。
また、すでにiOSに搭載されiPhoneやiPadで使っている人も多いであろう「Picture in Picture」が、Macでも使えるようになります。
新型Macは秋ごろリリース?
そんな「macOS Sierra」ですが、せっかくなら新しいMacで使用したいもの。では、いつ頃新しいMacが発表されるのでしょうか。
過去の例では、7月、10月などにMacBook Proが発表されており、夏から秋にかけて発表される可能性が高いと言えます。新OSも秋頃に正式リリースということですので、タイミング的にも合っていますよね。とはいえ、買い替えたいと思っている人の中には「7月までなら待てるけど、10月までは待てない」「今買ったとして最新のOSの機能は使えるの?」などさまざまな事情があると思います。
新しいMacを待つべき?
業務用のアプリを使用している人は、そのアプリが新しいOSに対応するのを待たなければならない場合があります。また、Appleはモデルチェンジ時にポート類の刷新を行う事があり、今まで使用していた周辺機器が使えない、アダプターを使用しないと使えないなどが発生する事があります。直近では、MacBookが、USB3.1(TYPE-C)1ポートだけになるなど思い切った仕様で発表されました。
ソフトウエア、周辺機器などMac以外の環境も含め、今のスタイルを維持したいと思っている人、特に今使っているMacの購入時期が数年前で性能に不満を持っているという人は、発売中の現行機を入手しておくというのは現実的な選択と言えるのではないでしょうか。
<もう買っておいた方がいい人>
・業務用アプリを使っている人
・周辺機器などをそのまま使いたい人
「Keynote」や「Pages」「Final Cut Pro X」など、Appleのアプリをメインで使っている人は、アプリのバージョンアップや新OSへの対応をあまり気にせず使えます。むしろ、新しく搭載されたハードウエアやOSの仕組みをいち早く活用できる場合もあります。
また、各種ポートが高速化するなどソフトウエアでは変えられない性能アップが見込まれる場合もありますので、今使っているMacの性能でも秋まで充分待てる、そしていち早く最高の性能を使いたいという人にとっては、新しいMacを待つ、場合によってはもう一つアップデートが入った機種を待つ、というのも選択肢の一つかもしれません。
<新型を待った方がいい人>
・Appleのアプリをメインで使っている人
今回現行品を選んでも、新型を待って購入したとしても、その次の買い替えのタイミングでは、その時の最新のMacを買う事になります。今のワークフローを維持するために現行機種を選んだとしても、最新機種を買って新しいワークフローを構築するにしても、いずれは新しいOS、アプリケーションを使う事になります。
ハードウエアも、直近の機種での性能差は、よほどの事でない限りあまり感じられないようになってきていますので、神経質になる事もないかと思います。
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(文/戸津弘貴)
日本最古参のiPod、iPhone関連情報サイトの二つのうちの一つであるiPhoneなどのガジェット情報サイト「iPod Style」を運営。大手CATVインターネットプロバイダー、アップルコンピュータのテクニカルサポートを経てIT企業のマーケティング職を歴任。現在は会社役員とフリーランスのライター、ジャーナリストとして活動。iPod Styleを運営する傍ら、「日常の中で防災を考える」をコンセプトにした防災系情報サイト「防災スタイル」もてがける。
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