【趣味な男の欲しいモノと秘密基地】
包丁やフライパンなどの調理道具は、家電と違って構造がシンプルなだけに、素材や製造技術が使い勝手、そして味に大きく影響する。それゆえに名品といえる道具は、一度手にするとずっと愛用していきたくなる魅力がある。料理道具コンサルタントの荒井さんも、道具を選ぶ際には素材や技術に注目するという。
「料理道具に使われる素材は、木や金属などの種類によって微妙に用途や向く食材が異なってきます。例えば、まな板は使用する木材の種類によって、実は野菜向き、魚向きなど違ってきます。こうした素材や技術の細かな違いにも注目すれば、料理の奥深さや道具を使い分ける面白さがより感じられるようになるでしょう」
従来の道具と見た目がそれほど変わっていないものでも、実は革新的な素材や加工技術を使い、使い勝手が劇的に向上しているケースもある。道具の作り手が持つ熱意やアイデアまで理解して使えば、料理の味も違って感じられそうだ。
料理道具コンサルタント 荒井康成さん
洋菓子店勤務などを経て、エミール・アンリ社の日本代理店立ち上げに携わる。その後、独立して料理道具コンサルタントとして活動。執筆や専門学校の講師も手がける。著書に『ずっと使いたい世界の料理道具』(産業編集センター)
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